ITによる経営革新に必要なものとは何か ~日本の人材育成とIT 課題と展望 vol.6~

執筆者:齋藤 奈保

更新日:2015年09月18日

ITによる経営革新に必要なものとは何か

ITによる経営革新に必要なものとは何か

(vol.5の続き)

国際IT財団が2014年11月に行った国内企業調査(有効回答615社)では、IT活用の目下の課題をたずねたところ、「IT専門人材が不足している」「事業部門のニーズをまとめ、IT部門とコミュニケーションできる人材が不足している」との回答が上位で、それぞれ過半数を占めた。SEを含め、新卒一括採用を主とする雇用慣行のもと、各社で一から育成を始める体制では、加速するITの進展に対応しきれていない状況が読み取れる。

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さらに、「IT部門とコミュニケーションできる人材」に必要な能力では、部門間ないし全社的な課題を解決できるコミュニケーション能力、いわば経営能力に近いものが求められている。例えば、アステラス製薬の情報システム部では、求める人材像を、自らシステムの構想をもち、関係部門との調整・説得、システム評価までの一連のサイクルをプロデュースできる人材、と定義している。部員一人一人に対して、ビジネス上どのような価値をもたらすかを常に意識することを求め、全社的な業績向上につなげている。

設備投資や研究開発費と比べ、IT投資による業績向上への影響は見えにくいこともあり、ITに明るくない経営者が戦略的な意思決定を行うことは一層難しい。実際、今回の調査でも、IT投資と業績向上との関係は、「コストの割には、適切な投資効果が得られない」との回答が多く寄せられた。「ITの仕組みを理解し使いこなす能力」を基盤として、ITによる経営革新・生産性向上を軸としたチェンジリーダーの育成が早急に求められる。

(おわり)

この記事の専門家

国際IT財団事務局長

齋藤 奈保

筑波大学国際関係学類卒。日本生産性本部にて、ITの進展によるSOHO/在宅就業の研究、企業人事の協会運営などに従事。法政大学大学院修士(雇用政策)。2014年より現職。IT経営人材育成に取り組む。INSEAD Asia Campus在籍中。

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