創業時の資金に関するイロハ<上>

執筆者:原田 英明

更新日:2017年06月26日

創業期はなによりも資金繰りに留意

 筆者は普段、中小企業診断士として中小企業や創業者を支援している。そこで今回は、「創業時の資金に関するイロハ」と題して創業者の資金繰りと公的融資による資金調達などの留意点について記述する。

 創業者から「創業期に留意することを1つだけ教えてほしい」と尋ねられたとしたら、筆者は迷うことなく「資金繰り」を挙げる。資金繰りとは、現金の出入り(収支)をチェックして事業資金を不足しないように調整することである。

 日本政策金融公庫総合研究所の調査(※1)によると、創業者(※2)に対する「開業時に苦労したことおよび現在苦労していること」という質問について、「開業時に苦労した」ことの第1位(46.0%)の回答(※3)が「資金繰り・資金調達」であり、「現在苦労していること」への第2位(38.8%)の回答も「資金繰り・資金調達」だった。

 回答の割合が過半数を超えないまでも、資金に苦労している創業者の多いことがわかる。一方、同じ質問に対する「顧客・販路の開拓」という回答は、「開業時に苦労したこと」で第2位(45.7%)、「現在苦労していること」では第1位(44.1%)となった。

 潤沢な自己資金をもって創業すれば別だが、顧客を思うように開拓できずに収入も得ることができなければ、出費がかさむばかりで資金繰りの苦しい経営状態になる。
 調査結果からわかるように、創業期には資金に余裕がなくなり、資金繰りに悩むことが多くなる。ゆえに、経営者は資金繰りをしっかりこなすことが大事になるのである。


【参考】
※1:日本政策金融公庫総合研究所「2016年度新規開業実態調査」(https://www.jfc.go.jp/n/findings/eb_findings.html)
※2:調査対象は、日本政策金融公庫国民生活事業が2015年4月から同年9月にかけて融資した企業のうち、融資時点で開業後1年以内の企業8,145社。調査時点は2016年8月。
※3:質問に対する回答は3つまで複数回答。

この記事の専門家

原田 英明

中小企業診断士。明治大学法学部卒。
大手総合電機メーカー系列の中堅広告会社に就職し、マーケティングやプロモーション部門で戦略策定などの企画業務、販促ツールの制作進行管理業務に従事。中小企業診断士の資格取得後に開業。小規模事業者・中小企業の経営革新、事業計画策定、マーケティング等の支援、創業支援。公的支援機関の経営相談員、専門家派遣の業務にも従事。中小企業経営者に寄り添って支援することをモットーにしている。

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