コミュニケーションの設計 3 ~見える化して管理する~

執筆者:佐々木 陽三朗

更新日:2017年08月09日

イベントの設計と分析

(2の続き)
 最後に、会社全体の年間計画の中で、どのようにイベントを設計していくかを考える。

 全体設計をするには、社内の会議・イベントについて、実施内容、目的、参加者(対象者)、実施回数(頻度)、実施時間(参加者の拘束時間)、コスト(会場費など)といったことをエクセル等の表計算ソフトで一覧にして整理するとよい。
 その項目のイメージは以下のとおりである。

名称:新サービス会議
目的:意思決定
対象:幹部
実施時間:2時間
参加人数:3人
コスト:―
実施時期:○月

名称:マネージャー研修
目的:教育
対象:中堅社員
実施時間:6時間
参加人数:3人
コスト:40万円
実施時期:△月
・・・・・・

 掲載スペースに限りがあるので必要最小限の項目しか書いていないが、できれば、参加者1人当たりのコストや総実施時間(実施時間×参加人数)なども記載するとよい。総実施時間は、いわば、社員をイベントに参加させることにより機会損失となる人件費を考えるための指標でもある。また、実施時期については視覚的にわかるようにチャート化したほうがよいだろう。

 この表を会社の経営方針、中期経営計画などと照らし合わせることで、無駄なもの、逆に強化すべき部分が見えてくるはずだ。また、「研修目的の会議をどの階層を対象にどれくらい実施しているか」などとクロス集計を行っていくことで、より高度な分析も可能になる。
 私見だが、後継者教育を兼ねた幹部研修と新入社員研修はしっかりやっているのに、中間層に対する教育が格段に安っぽいものになっている企業はとても多いという印象がある。中間層に必ず研修が必要なわけではないが、もし中間層の退職者が多いといった問題を抱えていて、実際に中間層の研修時間やコストが相対的に小さければ、配分を考え直すのも解決策の1つになるかもしれない。
 こういった形でコミュニケーション体制を改善していくとよい。

 以上、3回にわたってコミュニケーションの設計についてお伝えした。当たり前のことばかりではあるが、体系的にとらえてコントロールしている会社は少ないので、ぜひ一度皆さまの会社でも意識をもって取り組んでみていただきたい。

この記事の専門家

佐々木 陽三朗

中小企業診断士。慶応大学商学部卒。
ベンチャーキャピタル会社で投資案件開拓、投資先支援。ソフト開発会社、外食チェーン等事業会社では経営企画、広告宣伝等に従事した後開業。経営者の考えを行動計画や財務数値計画にまで落とし込むことを得意とし、業種を問わず、創業・ベンチャー支援、事業改善・再生などに携わっている。「真のパートナーとして経営者・事業とともに成長する」を理念としている。

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