人手不足時代の従業員定着に向けて vol.1 ~サービス業に若者が定着しない理由とは 01~

執筆者:吉田 浩文

更新日:2019年04月04日

サービス業に若者が定着しない理由とは

「労働経済動向調査」(厚生労働省、平成29年2月)によると、労働者過不足判断DI(注1)は、正社員等労働者が23期連続で不足超過、パートタイム労働者が30期連続で不足超過となるなど、わが国では人手不足の状況が続いています。特に、宿泊業、飲食業、小売業等のサービス業(注2)は状況が深刻で、未充足求人(注3)がある事業所の割合は「宿泊業、飲食サービス業」が63%、「卸売業、小売業」が51%といずれも過半数となっています。

さらに、サービス業ではせっかく採用できた人材、とりわけ若者の定着にも苦慮しています。「新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況」(厚生労働省、平成28年10月)によると、平成25年3月に卒業した大学卒業者の卒業後3年以内の離職率は、「宿泊業、飲食サービス業」が50.5%、「小売業」が37.5%と、いずれも「調査産業計」の31.9%を大きく上回っています。

報道ではこうした業界の離職率が高い要因として、賃金水準や長時間労働の問題が指摘されていますが、実際はどうなのでしょうか。
日本生産性本部は、厚生労働省より委託を受け、平成27、28年度に、宿泊業、飲食業、小売業等の業界団体に対するヒアリング、企業に対する人材定着のコンサルティング支援を行いました。コンサルティング支援の過程で、企業・従業員双方に対するヒアリング調査を行った結果、あらためて以下の三つの課題が浮かび上がってきました。それは、①労働条件②労働環境③人事制度です。

(つづく)

(注1)労働者数について、調査日現在の状況で「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値をいう。
(注2)本連載における「サービス業」とは、日本標準産業分類でいう「卸売業、小売業」、「宿泊業、飲食サービス業」等の対人サービス業を指す。
(注3)事業所において、仕事があるにもかかわらず、その仕事に従事する人がいない(欠員)状態を補充するために行っている求人をいう。

この記事の専門家

公益財団法人日本生産性本部 主任研究員

吉田浩文

専門商社勤務を経て、2007年に(公財)日本生産性本部に入職。主として雇用管理や働き方に関わる調査・研究、コンサルティングに携わる。2015年より厚生労働省等の委託により、人手不足や従業員の早期離職に悩む企業に対する雇用管理改善支援、好事例のヒアリングなどを行っている。

ミラサポおすすめコンテンツ

サービスを利用する
ものづくり補助金 電子申請について
補助金など支援情報
無料派遣専門家
地域プラットフォーム
専門家派遣・電子申請のご利用は、こちらより企業IDをご登録下さい
ビジネスを創造する
ビジネス創造コミュニティ
業務「アプリ」マーケット
ミラサポビジネスプロジェクト/アワード
補助金・助成金ヘッドライン
軽減税率対策補助金
受動喫煙防止対策補助金
IT導入補助金
やってみるもんです。中小企業も!働き方改革
ミラサポ活用術
ページトップに戻る