第1回 グッド・ビジネス・アワード 応募者インタビュー

Vol.02 ファイナリスト 西村 邦裕氏

テーマ1:住「あんしん」ビジネス

株式会社テンクー (Xcoo, Inc.)
CEO

西村 邦裕

「Chrovis~ゲノムとライフログの解析とビジュアル化によるあんしん健康サービス」

nishimura

応募概要

近年、技術の進化によりゲノム情報を処理するスピードは格段と速くなり、また低コスト化も図られてきました。みんなの遺伝子を見るという時代が訪れるのもそう遠くはない話になると思われます。
私が計画している事業「Chrovis(クロビス)」は、「Chromosome(染色体)」×「Visualization(可視化)」を掛け合わせてネーミングしたものですが、その名の通り人も含めたあらゆるゲノム情報をわかりやすく可視化しようというものです。具体的には、研究者や医師からあげられた大容量の遺伝子情報をクラウド上で自動解析し、その結果をわかりやすいビジュアルとスムーズな操作感をもってWEBのブラウザ上で提供していきます。

Chrovisのビジネス概要
biz-outline

Q&A

nishimura
Q ビジネスを発想されたきっかけをお聞かせください。
A 時代背景的には、ゲノム情報の処理技術の進化や低コスト化などがありますが、個人的なことで申し上げると、20歳の頃からこんなことを考えていたといえるかもしれません。
私は、高校の頃から思いついたことをノートにメモする習慣がありますが、20歳の頃ノートに「技術・経営・アート」というキーワードを記しています。Chrovisにあてはめると「技術=ゲノム情報処理」「経営=起業」「アート=可視化」。情報は、ゲノムに限らずいろんなものに置き換えることができますが、この3つがキーワードになっていることは一貫しています。
nishimura
Q なぜ起業されようと思ったのですか?
A 私は東京大学の機械情報工学科に入学し、バーチャルリアリティの技術を使って情報を映像化する研究を進めてきました。さらに、4年生の時に所属していた研究室の教授が、システム生物医学部門とゲノムサイエンス部門の教授らとゲノム情報を3次元空間で描く研究に取り組むことになり、そこでゲノム情報に関する知見も得ることができました。
そのまま大学でアカデミックインパクト(学術界における影響)を追及することも考えられましたが、それではごく一部の限られた研究者にしか使ってもらうことができません。研究の意義は理解していましたが、それよりもソーシャルインパクト(経済や社会への影響)を狙う方が、何万人何億人を対象とした仕事になる。そう考えて2011年4月に起業しました。
nishimura
Q なぜグッド・ビジネス・アワードに応募されたのかをお聞かせください。
A Chrovisは今年3月にβ版を出す予定です。これからは営業活動も必要になります。「ミラサポ」のようなオープンな場で自分のビジネスを発表することは、PR効果もあると思いました。また、Chrovisを広めていく上で、人と人、人と企業のつながりは欠かすことができません。近々の経営課題は、プロモーション、マーケティングですが、将来的には一般に向けたサービス、また海外向けのサービスに発展させていこうと考えています。そうなると倫理やプライバシー、言語などの課題もでてくる可能性があります。「ミラサポ」が、コミュニティプラットフォームでもあることはとても魅力的で、今後広がりのある関係ができればと期待しています。
nishimura
Q Chrovisの特長についてお聞かせください。
A Chrovisのサービスは、ゲノム情報の解析処理と可視化で構成されています。解析処理は、スピードとコストパフォーマンスの高さが求められます。Chrovisはクラウド上で自動計算をするため、スピーディーかつ人的コストも抑えられ優位性があると考えています。
そして最大の特長が、滑らかな可視化です。いくら可視化しても、それが滑らかに操作できなければ、快適ではありません。また、ズームイン・ズームアウト、比較閲覧など情報に対するアクセスにフレキシビリティとスムーズさがなければ、使う側の思考を中断させることになります。操作性と情報アクセス、この両者をスムーズにすることで、使う人はより創造的になり、多くの発見ができるようになります。
nishimura
Q 最後に今後のビジネスの展開についてお聞かせください。
A 当社のコンセプトは、Technology Bridge for Communicationで、データと人間との間を、解析や可視化などを用いて、技術的な架け橋を作っていくことが事業のテーマです。Chrovisの事業は、最初は研究者・医師がターゲットですが、第二段階では医療機関に、第三段階ではライフログも含めて一般向けにまで広げて活用していただくことを念頭においています。また、可視化は言語の影響を受けにくいため、米国・欧州・アジアなど海外も市場として捉えています。
大手企業などがゲノム情報のプラットフォーム事業に参入するなど、個別医療の促進を背景にゲノム情報処理に関する動きは国内外で加速しています。この潮流を追い風としながら、医療の進化、技術の進化をしっかり捉え、Chrovisを大きく成長させていきたいと考えています。

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