第1回 グッド・ビジネス・アワード 応募者インタビュー

Vol.04 ファイナリスト 長谷部 光伸氏

テーマ5:学「まなび」ビジネス

ビッグワン

長谷部 光伸

「障害者アートヴィレッジ(障害者芸術村)の創設」

長谷部 光伸

応募概要

内閣府の障害者白書によると、現在日本には、356.4万人の身体障害者(18歳以上)、41.0万人の知的障害者(18歳以上)の方が存在していますが、その就業率は低く、ひとつの社会問題となっています。
この状況の改善を試みるため、自らも障害者である私は、音楽、芸術の分野で障害者が活躍できる場を作り、それをマネジメントする組織「障害者アートヴィレッジ(以下アートヴィレッジ)」の創設を考えました。
「アートヴィレッジ」では、所属する障害者または障害者支援をする健常者が創作した作品の著作権を管理し、作品の営業・販売を行い、その売り上げの一部を創作者に還元します。「アートヴィレッジ」は、まだ構想段階ではありますが、全国の障害者、また障害者を支援する人、団体、企業を巻き込みながら、画期的なビジネスに育てていきたいと考えています。

Q&A

田んぼアート
     (平成23年青森県田舎館村の田んぼアート)
Q ビジネスを発想されたきっかけをお聞かせください。
A 私は、3年ほど前の3月に大腸がんを患い、大腸を全摘出しました。本当に突然のことでした。
それまでは、個人事業として広告代理業を営み、埼玉では比較的大手の学習塾の広告や営業のコンサルティングなども行っていました。
また、田んぼをキャンバスに見立てて各種の稲を使い巨大な絵を作り出し、その絵柄を有名な漫画などで統一して全国の田んぼをアートで繋ぐ(株)家の光出版総合サービス主催のプロジェクト「TANP(田んぼアートニッポンプロジェクト)」では、プロデュースメンバーでもありました。
それが突然病気に襲われ、私は健常者から障害者になりました。その後も、がんは転移を繰り返し、不安定な体調から仕事も減り、コンサルティングの契約も打ち切られました。
私は障害者ですから、行政から生活補助を受けることは可能です。しかし、私は生活補助に頼らずに働きたいと思いました。障害者でも働ける人は働こう。そのために「アートヴィレッジ」を作り、障害者の雇用を促進する事業を立ち上げることを考えました。
こころの学校
Q 現在はどのようなビジネスをお考えですか。
A ひとつは、社会問題になっている「いじめ」をテーマにした絵本の販売です。私は、この本の著作権をもつ「ひかりの国プロジェクト」から、販売権を委託されています。販売方法としては、絵本を教育問題への意識が高い企業に絵本を購入していただき、裏表紙に企業名やコメントなどを入れることで、CSRの一環としてご活用いただくことを想定しています。
この絵本は、「アートヴィレッジ」の活動資金として位置づけています。絵本で資金を集め、アーティストの開拓や営業・プロモーション活動を行っていく。まだ、ビジネスを起案したばかりなので、登録アーティストはいませんが、世の中に埋もれている「金のたまご」を発掘し、大きく育てていきたいと考えています。
長谷部 光伸
Q 最後に現状のビジネス課題についてお聞かせください。
A 多くの課題が山積していますが、ひと言でいうなら「信頼性」かもしれません。現在、アートヴィレッジは、知人事務所を間借りしている任意の活動団体です。活動趣旨からすると一般社団法人にしたいところですが、そのためには資金が必要です。しかし、現状は資金がなく、金融機関から融資を受けたいと思っても、担保になるものもありません。補助金制度の活用も試みていますが、まだ採択してもらえていません。
協業できると思うNPOなどもありますが、任意団体ではなかなか信用を得ることができません。そんななかで、今回「ミラサポ」の「グッド・ビジネス・アワード」でファイナリストとして選ばれたことは、この事業プランの信頼性を高める材料になったと感謝しています。
私は今でも、2週間に1度抗ガン剤を打っています。56歳ですが、1年先、2年先に自分がどうなっているか、将来が見通せない状況です。だからこそ1日1日やることを大切に、悩むより前に進みたい。そう考えています。

COMPANY DATA

  • 任意活動団体「art-village(アートヴィレッジ)」
  • 〒343-0806埼玉県越谷市宮本町5丁目39番地1号パラシオン越谷608号
  • TEL:048-996-0657

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