中小企業経営者が知っておきたい銀行とのつきあい方 ~財務内容や業績が悪い企業が銀行に金利引下げをどう交渉するか~ ③

執筆者:川北 英貴

更新日:2014年10月15日

財務内容や業績が悪い企業は低い金利を享受できないのでしょうか。悪い企業が銀行とどう交渉するか、その方法です。

銀行は、融資をしている全ての企業に、信用格付を付けています。信用格付が悪い企業は、銀行としては融資を行っても、最後まで返済されない可能性が高くなります。そのような企業に対し銀行はそのリスク分、多くの利息をもらわなければなりません。「なぜ銀行は、業績が悪い会社ほど金利を高くするんだ。」という批判は聞こえてきますが、理屈を考えるとやむをえないことなのです。

例えば1年以内に倒産する確率が1%の会社100社へ、1社1億円、合計100億円の融資を行った場合、銀行は2%の金利で融資をすれば、もし確率どおりに100社のうち1%、1社が倒産した場合、1億円の損失を、銀行は2億円の利息収入でカバーできることになります。万が一貸倒れになった場合も見越して、銀行は金利を決めているのです。

なお企業と銀行との取引は、融資だけではなく、預金、振込や外国為替などの手数料、役員従業員取引、銀行関係会社との取引などもあり、それら融資以外の取引により銀行が収益を得られていれば、信用格付が悪い企業でも銀行は金利を低めにしてくれることもあります。また担保や信用保証協会保証などの保全手段がある場合も、貸倒れリスクは小さくなるため同様です。

ただし基本的に、信用格付が悪い企業へは銀行は高い金利を設定したがります。業績が悪くなった時や、銀行にてリスケジュール、つまり毎月の返済の減額・猶予を行った時などに、銀行から金利の引上げを要求された企業は多いでしょう。

そのような企業が、それでも金利を引き下げたければ、経営改善計画書を作成し、その中の経費削減計画の中で銀行にも金利の引下げという形で協力してもらいたい、と強調することです。なんとか協力してほしい、と銀行に頼みこむ姿勢が、財務内容や業績が悪い企業の金利引下げ策です。


(株)フィナンシャル・インスティチュート 公式サイト

http://www.financial-i.co.jp/

この記事の専門家

株式会社グラティチュード・トゥーユー
代表取締役

川北 英貴

1974年愛知県東海市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、1997年大垣共立銀行入行。3つの支店にて主に中小企業向け融資業務を手がける。
銀行を退職後、2004年、株式会社フィナンシャル・インスティチュート(現:株式会社エクステンド)を設立。11年間、代表取締役を務めた。
代表を退き、2016年株式会社グラティチュード・トゥーユー設立。中小企業の資金繰り改善コンサルタントとして活動している。
著書は『中小企業経営者のための 絶対にカネに困らない 資金繰り 完全バイブル』(すばる舎リンケージ)他、合計11冊。

資金繰り・資金調達・銀行融資の中小企業向けノウハウ提供サイト

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