捉え方が心のありようを規定する ~人と組織の未来 vol.6~

執筆者:宮城 まり子

更新日:2016年01月06日

捉え方が心のありようを規定する

(vol.5の続き)

認知行動療法では、「すでに起きた出来事(事実)を後から変えることはできないが、捉え方・考え方を変えることは可能だ」とする。例えば、メンタルヘルス不調で休職した事実を、マイナスと捉えるのではなく、休職経験から得たこと、新たな「気づき」は何か、などについて整理することにより「事実の捉えなおし」を行う。一見マイナスのことも、別の角度から捉えなおすことによって、思い込みから解放され、落ち込んだ気分も楽になり、次第に職場再適応も可能になると考える。

加えて、思いこみを払拭するためには行動してみることである。例えば「上司はきっと自分を見放しているに違いない」とマイナスに捉えているような場合、勇気を出して避けていた上司と話し合ってみる(行動を変える)と、いかに自分が勝手な思い込みをし、捉え方が偏っていたかに気づく。行動を具体的に変えることから捉え方を変えることは可能である。「認知を変える」ことは、単純にただ「プラス思考」になれということではない。捉え方は多様であり、別の角度や反対の視点からも、再度捉えなおしをしてみることである。もしあなたが落ち込んだとしたら、それは「落ち込むような捉え方」を自分があえて選択しているからなのだ。

(おわり)

この記事の専門家

法政大学キャリアデザイン学部教授

宮城 まり子

臨床心理士。慶應大学文学部心理学科卒業、早稲田大学大学院文学研究科修士課程心理学専攻修了。専門は働く人のメンタルヘルス、キャリア支援、生涯発達心理学。主著は『キャリアカウンセリング』、『産業心理学』『聴く技術』『職場のメンタルヘルス』他多数。

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