技術のブランド化 ~デザインが持つ力 本質的価値の創造 vol.12~

執筆者:廣田 尚子

更新日:2016年08月24日

技術のブランド化

(vol.11の続き)

 技術ブランドの利点の一つは、トヨタのGOAのように技術ブランドが製品ブランドの上流に位置するため、適合するすべての製品と合わせて技術力をアピールできる。

 二つ目は、オリジナル商品を持たない中小企業にとっては、技術を顕在化してわかりやすく伝えることに大きな価値がある。インテルやデュポンのように最終製品の信頼を高める役割を果たす。

 海外に目を向けると水道・鉄道・都市設計などの公共事業で日本が健闘している。技術の海外導入には、マシナリー技術だけでなく橋渡しの技術、つまりマネジメントが重要だと考える。運用サービスや顧客とのコミュニケーションを他国で受け入れやすいシステムに変えてパッケージングしたトータルブランディングによって、日本の優れたノウハウが競合との差別化につながる。人が蓄えているノウハウもブランド化できれば、企業内が活性化し人材の流出を防ぐこともできる。

 技術のブランディングは直接的な売上が見えにくく、評価が難しい側面もある。しかし、長期的な戦略に立って行うことで、価格競争に陥らず技術を真似されない有効な術として、安定した売上を確保できる。デザイン・プロモーションを含むブランディングというソフトへの投資は、技術を戦略化して新しい切り口を掴む第一歩となる。

(vol.13に続く)

この記事の専門家

プロダクトデザイナー

廣田 尚子

ヒロタデザインスタジオ代表、女子美術大学教授、多摩美術大学客員教授
東京生まれ。東京芸術大学卒業。GKインダストリアルデザインを経て独立。
ビジネスデザインを立脚点にマネジメント・製品開発をトータルにプロデュースする。
東京ビジネスデザインアワード審査委員長
2014年RED DOT DESIGN AWARD(ドイツ)
2015年グッドデザイン賞2016年IFデザイン賞(ドイツ)
REDDOT DESIGN AWARDなど受賞多数

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