モノづくり組織の改革 ~デザインが持つ力 本質的価値の創造 vol.13~

執筆者:廣田 尚子

更新日:2016年08月31日

モノづくり組織の改革

モノづくり組織の改革

(vol.12の続き)

 デザインとはモノのあり様を創る付加価値と言われてきた。しかし、開発の現場ではデザインが貢献する範囲は広く、働く人の意識や組織にも及ぶ。例えばデザインから高い技術や精度を求められて、熟練の技術者が本来の力を発揮することになり、若手に技術を伝授する好機になる。また製品が市場に評価されることで社員が自社の価値を再認識して士気が高まる。良いデザインで会社に一体感が生まれ、開発と販促の推進力となる。

 武州工業株式会社の「パイプグラム」(東京ビジネスデザインアワード2013年最優秀賞)でも、優れたデザイナーとの共同作業によって、高い技術にさらなる磨きがかかった。海外市場から高い支持も得て、若手をはじめ社員にグローバルな視点が生まれるなど、変化が出たという。

 それではデザインの発想を組織の仕組みとして取り入れるとどのようになるか。デザインは最適化を求めて問題を解決する。人の心が豊かになることを目指して案件に最適なストーリーを作る。多面性や全体相互を重視して、選りすぐった要素を横串に刺すように新しい価値を作り上げていく。

 一般的な製品開発プロジェクトのプロセスは、大企業では企画が打ち上げた提案を下流が引き継ぐ、いわゆる縦割り連携型だ。中小企業でも技術サイドが発案し、製品具体化の目処がついたら営業へバトンを渡すケースが多い。縦割りは効率良く見えるが、新規性は企画の力に偏ってしまうため、他のセクションは異論があっても従うことになり、流れ作業に陥りやすい。

(vol.14に続く)

この記事の専門家

プロダクトデザイナー

廣田 尚子

ヒロタデザインスタジオ代表、女子美術大学教授、多摩美術大学客員教授
東京生まれ。東京芸術大学卒業。GKインダストリアルデザインを経て独立。
ビジネスデザインを立脚点にマネジメント・製品開発をトータルにプロデュースする。
東京ビジネスデザインアワード審査委員長
2014年RED DOT DESIGN AWARD(ドイツ)
2015年グッドデザイン賞2016年IFデザイン賞(ドイツ)
REDDOT DESIGN AWARDなど受賞多数

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