モノづくり組織の改革 ~デザインが持つ力 本質的価値の創造 vol.14~

執筆者:廣田 尚子

更新日:2016年09月02日

モノづくり組織の改革

(vol.13の続き)

 これに対してデザイン発想でモノづくり組織を組み立てると、異なる分野のスキルを持った人を集めて中核メンバーを構成する。企画の初期段階から技術や広報・デザインがジャンルをまたいで意見と結果を出していく異分野集合体が理想となる。つまり、従来の縦割り連携から横割り交わり型へと変化する。多様な少数メンバーが、初期から最終まで一貫してチームを構成する。アップルのイノベーティブな開発はこれにあたる。一人が抱える情報量は格段に増える代わりに、メンバーはプロジェクトの全体像を把握することになる。専門性の異なるメンバーがコンセプトや最終イメージを作るため、多面的で新しい発想が生まれやすい環境となる。メンバーは自分の中にプロジェクト全体の地図を持ち、全体を俯瞰してどこへ向かうべきかを考え、前へ進む。また、所属部署と経過を共有するので、組織全体がプロジェクトを把握しやすい。上流から下流までの流れが一貫し、重複作業が減ることで作業効率が上がる。

 これは外部との連携においても同様で、デザインの外注は最も初期の段階から依頼してプロジェクトの根幹から課題を共有することが、外部のノウハウをフルに活かす有効な方法といえる。

 今、社会的に求められているのは、問題点を発見する力・解決方法を見つける力と言われる。横割り異分野集合体では、領域をまたいで思考する力・他の発想を繋げて組み上げる力・橋渡し・クリエイティブなマネジメント力が養われ、時代が求める能力とシンクロしている。

 縦連携から横交わりへ。デザイン発想を組織作りに取り入れて、自分の意志で有機的に活動する人材とチームを目指す。戦略的にデザインを活用して、モノと同時に組織を強くしよう。

(vol.15に続く)

この記事の専門家

プロダクトデザイナー

廣田 尚子

ヒロタデザインスタジオ代表、女子美術大学教授、多摩美術大学客員教授
東京生まれ。東京芸術大学卒業。GKインダストリアルデザインを経て独立。
ビジネスデザインを立脚点にマネジメント・製品開発をトータルにプロデュースする。
東京ビジネスデザインアワード審査委員長
2014年RED DOT DESIGN AWARD(ドイツ)
2015年グッドデザイン賞2016年IFデザイン賞(ドイツ)
REDDOT DESIGN AWARDなど受賞多数

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