感情労働による心理的影響②肯定的側面 ~「感情労働」への組織的支援 vol.10

執筆者:田村 尚子

更新日:2017年03月17日

感情労働による心理的影響②肯定的側面

(vol.9の続き)

次は看護師の例だが、感情労働を通して患者に信頼感や安らぎをもたらすと共に、自分自身も転職と思えるまでに職務に対する納得感、充実感を得ていることが窺われる。「色々ありましたが、今は看護師になって心からよかったと実感しています。患者や家族のみなさんの役に立てることが本当に嬉しい。看護師は天職だと思っています」(病院看護師)。
 以上、2回にわたり、感情労働による心理的影響の二側面を検討した。感情労働の行使への反応がどちらの面になるかは、対人サービスが相手(顧客等)と対人サービス従事者との関係性の中で行われるものでもあり、一概には言えない。双方の相性、性格や感性の相違、その時の相手の気分や様々な状況など不確定要素に左右されることが少なくないからである。
 但し、ここで重要なのは、否定的側面への対処は、個人の資質、能力、経験、努力のみに委ねるものではなく、組織的に取り組むべき課題だという点である。その理由はサービス産業の進展に伴い生じてきた必然的課題でもあるからである。

(vol.11に続く)

この記事の専門家

西武文理大学サービス経営学部 教授

田村 尚子

上智大学法学部卒、学習院大学大学院修了

銀行役員秘書、昭和女子大学非常勤講師等を経て現職

専門は経営組織論、サービス・マネジメント、キャリア論
論文に「対人サービス従事者の感情労働に対する組織的支援のフレームワークに関する一考察」等

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