革新にこそ企業存続の秘訣 ~ 老舗の革新 vol.1~

執筆者:神田 良

更新日:2017年03月27日

革新にこそ企業存続の秘訣

 伝統と革新。老舗経営を表現する言葉である。この言葉のように伝統が最初におかれ、老舗と言うと、伝統を守り続け事業を継続してきたというイメージが先行する。
 とはいえ、伝統はただ単に守ればよいというものではない。老舗の歴史は常に革新を積み上げてきたという努力の結果として、はじめて築かれたものである。
 企業が直面する環境は絶えず変化している。そのため環境変化に対応して自らを革新しなければ、自然淘汰の波に飲み込まれ、存続の危機に見舞われることになる。
 自社が培ってきた経営資源を変えずに守ろうとしても、また守ろうとするからこそ、変わらざるを得ないのである。しかも老舗の歴史はむしろその時々の市場に合わせて、ないしは競合他社に先駆けて革新を導入して市場を創造してきたからこそ創られてきたのである。
 実際、われわれが実施した老舗の革新に関する調査からも、老舗が存続できた最大の理由として、創業時の商品・サービス等を守りつつ、時代のニーズ等にあわせて改善・改良したことを選んだ企業は7割であった。それに対して創業当時の製品・サービス等をほとんど変えずに守ってきたことを存続理由にあげたのは、1割に満たなかった。
 しかも創業時の製品・サービス等を変えて、新しい製品・サービスを開発してきたことを存続理由としてあげる企業も2割近く存在した。

(vol.2に続く)

この記事の専門家

明治学院大学経済学部 教授

神田 良

一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了

1982年明治学院大学経済学部専任講師、86年同助教授を経て1993年から現職

著書に『実務入門 経営をしっかり理解する』(日本能率協会マネジメントセクター、共著)など
「老舗に学ぶ企業永続のマネジメント」(『信用金庫』2012年10月号)など学術論文多数。戦略研究学会理事

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