これからのキャッシュフロー活用法 3 ~キャッシュの最大化編~

執筆者:柿本 美沙

更新日:2017年10月30日

投資の知識を深めさせる

(2の続き)
 前回に続き、キャッシュフローを人事評価に取り入れる手法について考える。

(2)FCF(フリーキャッシュフロー)を活用する
 部門単位で投資判断をさせるような企業では、部門長評価にFCF(FCF=営業CF+投資CF)を活用することも有効だ。
 事業で稼いだキャッシュ(営業CF)が、投資資金(投資CF)を差し引くといくら残るのか、という意識が強化され、「キャッシュの最大化に繋がる投資を行う」というインセンティブを働かせることができる。

 ところで、投資案件の決裁を仰ぐ際、社内稟議書には内部収益率(IRR)や、現在価値(NPV)法で算出された将来キャッシュフローを用いるのが一般的だが、このとき「割引率(r)」は社内ルールで決められているケースが多い。
 管理職レベルであれば、本来は事業リスクや割引率(r)算出の経緯に対する理解を深め、主体的な経営姿勢を身に着けるべきだ。但しその内容は容易ではないため、理解にはある程度の知識習得が必要となる。

 このときキャッシュフローを加味した評価基準が設計されていると、良い評価を得るため必然的にキャッシュフローを理解しようするインセンティブとなり、従業員が自ら知識習得する意欲が高まる。
 例えばこれを更に活用して、キャッシュフロー理解に関わるビジネス資格取得を会社として推奨し、評価基準とも絡ませることによって、FCF最大化に真剣に取り組む従業員を増やすことができれば更に効果が大きくなるだろう。

 本稿では、「評価」という観点からキャッシュフロー活用のポイントをお伝えした。実務に関わる人たちとキャッシュフローとがより密接に関わることによって、キャッシュフロー経営が進化し財務基盤の強い企業が増えていってほしい。

この記事の専門家

柿本 美沙

中小企業診断士。津田塾大学学芸学部英文学科卒業。
大手OA機器メーカー系販売会社にてITソリューション営業に従事。法人相手に、経営課題解決に向けた提案型営業を実施。その後、人材系広告会社に転身し、グローバル人材ニーズのある企業を中心に人材採用支援についての提案活動に従事。現在は独立開業し、若手法人営業向けの教育コンテンツ開発やトレーニングを実施。また主に大手企業を対象とした財務会計系の法人研修ビジネスに携わり、企業ニーズに合わせた教育コンテンツの企画提案、開発を実施している。

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