組織としての営業力の鍛え方 3 ~ストーリー設計編~

執筆者:柿本 美沙

更新日:2018年02月16日

そこにストーリーがあるか

(2の続き)
 前回では、課題吟味の重要性について説いた。次に考えるべきなのは、立案した対策で「目標売上達成」というゴールまでのストーリーを設計できるかどうかだ。ここでいう「ストーリーを設計する」とは、「今の実力に加えてこの対策を完遂すれば、確かにゴール達成できそうだ」と思えるような筋書きを立てるという意味だ。

 例えば、目標売上金額が月間500万円だった場合、以下の実績をもつセールスマンへの対策を考える。
 ・顧客訪問数月間15件、受注5件、売上金額300万円(目標未達)

 上述より、このセールスマンの「実力」を示すとすれば、以下がわかりやすい指標となり得る。
 ・受注率33.3%(5件÷15件)、平均受注単価60万円(300万円÷5件)

 これを踏まえて目標500万円というゴールまでの道筋を立てるとしたら、以下が考えられる。
対策(1)訪問数を月間27件に増やす
 →訪問27件×受注9件(受注率33.3%)×受注単価60万円=540万円(達成)
対策(2)平均単価を100万円に上げる
 →訪問15件×受注5件(受注率33.3%)×受注単価100万円=500万円(達成)
対策(3)受注率を60%まで上げる
 →訪問15件×受注9件(受注率60%)×受注単価60万=540万円(達成)

 この時、対策実行の優先順位は「完遂しやすいもの」「効果が高いもの」を選ぶことが望ましい。
 上述では、(1)が優先されるべきだろう。なぜなら、(2)もしくは(3)の施策は、実力(ここでは平均受注単価と受注率の向上)を高めるために新たな対策や時間を要すると予想されるが、(1)は実力が不変でも単純に活動量を増やすことで売上達成へのストーリーを設計できることから、現段階ではゴールへの一番の近道となるからだ。従って、(1)の完遂を優先とし、(2)、(3)へと順次広げることがより効果的である。

 課題はセールスマン個々人で異なるため、このストーリーは1人ひとりに設計できると望ましい。そのうえで、チームや部門でも分析を繰り返すことによって、営業組織全体が建設的に強化されていく。

 次回は、目標売上達成を誰でもできるようにする自社の法則づくりを紹介する。

組織としての営業力の鍛え方 4に続く

この記事の専門家

柿本 美沙

中小企業診断士。津田塾大学学芸学部英文学科卒業。
大手OA機器メーカー系販売会社にてITソリューション営業に従事。法人相手に、経営課題解決に向けた提案型営業を実施。その後、人材系広告会社に転身し、人材採用支援についての提案活動に従事。現在は独立開業し、主に大手企業を対象とした財務会計系の法人研修ビジネスに携わり、財務諸表への理解や投資の経済性等の内容を主体としながら、企業ニーズに合わせた教育コンテンツの企画提案、開発を行っている。

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