中小企業だからこそ考えるべき睡眠負債の問題 1 ~概論編~

執筆者:柳内 茂樹

更新日:2017年12月19日

睡眠負債とは何か

 「睡眠負債」という言葉を聞いたことがあるだろうか。いわゆる睡眠不足が借金のように積み重なった状態のことを言うのだが、注意力や集中力が低下し、生産性が低下することが問題となっている。
 米ペンシルバニア大学などの研究チームが行った実験によると、2日間徹夜したグループと、6時間睡眠を2週間続けたグループにおいて、脳の反応速度(パフォーマンス)がほぼ同じ状態になったという。しかも、6時間睡眠のグループは、自身の脳の働きの衰えを必ずしも自覚していなかった、というから驚きだ。

 平成27年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)によれば、20歳以上で睡眠時間が6時間未満の人は、平成20年には全体の3割未満だったが、平成27年には4割近くに急増している。日本人の睡眠時間は世界的に見ても少ないことが知られているが、これは、日本人に慢性的な睡眠負債が溜まっていることを如実に示している。

 我が国では少子高齢化が進み生産年齢人口も減少している中で、生産性を向上させることは会社の規模の大小を問わず、重要な課題だ。しかし、生産性を向上するどころか、気づかないうちに睡眠負債が溜まり、生産性が低下していることが問題なのだ。

 実は、この「睡眠負債」は、「2017ユーキャン新語・流行語大賞」でトップテン入りしたほか、多くのテレビ番組などで取り上げられており、社会的な関心の高さもうかがえる。しかし、単なる流行で終わらせるのではなく、この問題としっかり向き合っていくためにも、睡眠負債を正しく理解し、対処していく必要がある。
 睡眠負債への対処により得られる効果について、次回、考えていきたい。

中小企業だからこそ考えるべき睡眠負債の問題 2に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

柳内 茂樹

横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了
大手コンビニエンスストアにて、オリジナル商品向けの原料調達業務を行っている。
地産全消をモットーに、商品開発ニーズにマッチした全国各地の農産物を新規開拓。
サプライチェーン全体を俯瞰し、産地に遡った調達、調達構造改革を行うなど、戦略的・主体的な調達を実施。

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