中小企業だからこそ考えるべき睡眠負債の問題 3 ~具体策編~

執筆者:柳内 茂樹

更新日:2017年12月19日

柔軟な職場環境改善で生産性向上を

(2の続き)
 生産性向上のためには、人間関係の配慮や時間外労働の削減などに着目しながら、中小企業ならではの柔軟性を活かした職場環境改善の取り組みを行うことが重要である、と筆者は考える。なぜなら、「2017年版 中小企業白書」(中小企業庁)第2部第4章「人材不足の克服」によれば、人材確保に成功している企業と不成功の企業の取り組みで、顕著に差が出ているのが「職場環境・人間関係への配慮」や「時間外労働の削減・休暇制度の利用促進」だからである。

 つまり、これらの取り組みを行うことで、従業員の時間外労働削減や睡眠時間が確保され、その結果、就労意欲や定着率の向上による人材確保や生産性の向上を図ることができる。
 具体的な対策については、以下において紹介しておきたい。

(1)職場環境・人間関係への配慮
・社内のコミュニケーション円滑化や風通しの良い職場環境
・家庭の事情などで仕事を頼みやすい雰囲気づくり
・所定労働時間内で仕事を終える雰囲気づくり

 睡眠負債の問題を考えることの意義は、従業員の勤務時間内だけでなく勤務時間外のことも配慮できることだ。介護や育児などで睡眠が不足している従業員に対して、配慮が行き届く。

(2)時間外労働の削減・休暇制度の利用促進
・早朝の短時間勤務制度
・勤務時間インターバル制度
・フレックスタイム制

 早朝の短時間勤務制度では、朝型の特性がある高齢者などの採用が考えられ、実際に活用している中小企業も存在する。これにより若手従業員の勤務時間を遅らせることで、睡眠時間を確保できる。
 働きやすい環境を作ることで、生産性を向上させる一例だ。また、前日に多く残業した社員は次の日の出勤時間を遅らせる、勤務時間インターバル制度も有効である。

 こうした柔軟な制度で、従業員の睡眠時間を確保し生産性の向上に取り組んでいただきたい。

この記事の専門家

中小企業診断士

柳内 茂樹

横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了
大手コンビニエンスストアにて、オリジナル商品向けの原料調達業務を行っている。
地産全消をモットーに、商品開発ニーズにマッチした全国各地の農産物を新規開拓。
サプライチェーン全体を俯瞰し、産地に遡った調達、調達構造改革を行うなど、戦略的・主体的な調達を実施。

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