即戦力となる主婦の力を活用しよう 3 ~波及する効果編~

執筆者:泉 とも子

更新日:2017年10月10日

雇用環境整備がもたらす効果

(2の続き)
 主婦の仕事復帰にとって最大の難関は、「長時間労働が当たり前」という働き方そのものであり、「能力」より「時間」での貢献を求められることにある。主婦は家庭にも責任をもつため、遅くまで残業して飲み会でコミュニケーションをとる、といった働き方には無理がある。一方で、時間に制約があることで逆に、こなすべき仕事をリストアップし、無駄な作業を効率化して、労働時間は減っても業績は下げないという働き方はできる。そういった女性がいることで、職場全体の意識も影響されて、時間の有効活用と情報共有によって生産性が上がることにつながるだろう。

 「主婦」を対象とした人材派遣会社のマッチングサイトは数多く存在する。中には全国に10万人以上の登録者数を持つ主婦専門の派遣会社もある。勤務日数や勤務時間に柔軟に対応できれば、自社にマッチするスキルを持つ人材はきっと見つかるだろう。

 また主婦の採用を契機として、柔軟な雇用環境を整えることは、ダイバーシティ経営の土台を作ることとなり、将来的にシニアや外国人の雇用、さらにはクラウドソーシングにも間口を広げる取り掛かりとなるだろう。中小企業にとっては社内の働き方を見直す絶好のチャンスになる。

 晩産化はつまるところ、就労人生は長く、子育て時間は短くなるということだ。子育てによる一時的な仕事の中断が、生涯に渡って女性の職業人生を狂わせるようでは、子どもを持とうとする意欲が減少するのも無理はない。ブランクがあっても能力があればきちんと認められ、仕事復帰が可能な柔軟な仕組みを作ることが少子化対策にも一役買うことになるのではないだろうか。

 最後に、中小企業庁では、女性の活用などで人手不足を乗り越える事例を含む「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」を取りまとめ、公表している。ぜひ参考にしていただきたい。

 【参考】中小企業庁「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」を公表します(2017年7月)
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2017/170703hitodebusokugl.html

この記事の専門家

中小企業診断士

泉 とも子

国際基督教大学教養学部語学科コミュニケーション専攻 卒業
外資系金融機関のストラクチャードファイナンス部アシスタントを経て、経営コンサルティング会社で、ハンズオンによる株式公開支援ファンドの運営および経理、総務、人事など会社経営全般に従事。その後、出産・育児のために専業主婦となるも、幼稚園のPTA会長、小学校PTA役員などを通じて、地域コミュニティでのボランティア活動を数多く経験。仕事の経験を活かして中小企業診断士となり、地域社会に貢献するため様々な方面で活動している。

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