身近な産業財産権である商標権・意匠権 1 ~概論編~

執筆者:兵藤 徹

更新日:2017年12月08日

身近な商標権・意匠権を知る

 知的資産経営の推進が提唱されてから既に数年。知的資産経営という言葉には馴染みが出てきたかもしれない。しかし、「知的資産」と「知的財産」の違いや「産業財産権」という言葉について、詳しく説明できるという人はまだまだ少ないのが実態ではないだろうか。

 知的資産は、人と人の繋がりである人的資産、他の企業との繋がりである顧客とのネットワーク、企業内の組織力、経営理念など、決算書には表れない目に見えない経営資源の総称である。もう少し狭い概念である知的財産は、知的資産のうち、ブランド、営業秘密や企業で蓄積されたノウハウなどを指す。さらに狭い概念である産業財産権は、法律で守られている権利のことであり、個別の法律で保護されている「特許権」「実用新案権」「商標権」「意匠権」の総称である。

 詳しくは、次のページを参照してほしい。

 経済産業省「知的財産制度とは」
 (http://www.meti.go.jp/policy/ipr/overview/ipr_system.html

 産業財産権の中でも特許権については、最近のテレビドラマなどでも重要なモチーフとなっていたので、発明に関する権利として知っている人も多いだろう。また、特許侵害で賠償を行ったなどのニュースを目にすることもあるだろう。

 その他の産業財産権については、具体的にはイメージが浮かんでこないというところではないだろうか。しかし、商品名やブランド、見た目といったどんな商品やサービスにも不可欠なものも権利として扱われる。特許権や実用新案権よりも実は身近で、すべての企業に関係しているのが商標権・意匠権なのである。

 商品を開発・デザインし、商品名を付けて販売するという通常の企業活動を行っていて、他社が同じような商品の販売を始めた場合、自社が早く販売を開始していたとしても、その権利は当然に守られるわけではない。他社の方が広く知られるようになってしまった場合など、権利を主張できず商品名などを変更せざるを得ないこともあり得る。産業財産権は難しそうだからと、放っておいていいものではないのだ。
 次回は、屋号や商品名などの「商標権」について、解説する。

身近な産業財産権である商標権・意匠権 2に続く

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この記事の専門家

兵藤 徹

中小企業診断士、1級販売士、静岡県商工会連合会小規模企業パワーアップ支援事業専門家、日本政策金融公庫農業経営アドバイザー試験合格者、食の6次産業化プロデューサーLevel3

地方公務員として、用地取得業務、税務賦課・収納業務、公園・施設管理業務などに従事。中小企業診断士として独立後は、補助金の申請援助、ものづくり補助金事業者のフォローなどを行っている。農林水産業、飲食業に詳しく1次産業と3次産業を繋いでいる。公益社団法人愛知県中小企業診断士協会の「日本弁理士会東海支部との連携プロジェクト」メンバーとして、中小企業診断士と弁理士が連携して行う中小企業への知財支援の研究・実践を行っている。

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