改めてブランド戦略の本質を確認する 3 ~価値観編~

執筆者:秋田 和洋

更新日:2017年11月30日

買い手は頭と心で判断する

(2の続き)
 最後に、商品・サービスの「価値」について、ひも解いていきたい。
 買い手は、商品・サービスを「機能面」と「感情面」の2つの軸で評価する。前者はその商品・サービスの性能の良し・悪しであり、後者はデザインや雰囲気など買い手の好き・嫌いで判断される。
 機能面は買い手の「頭」に働きかけ、感情面は「心」に訴えかけると言い換えると、分かりやすくなるのではないだろうか。強いブランドを作るためには、そのどちらも欠かせない。
 買い手は頭と心で納得してようやくその商品・サービスを選び、対価を支払う。

 なお、この価値の交換が行われる際、「売り手の提供する価値>買い手の支払う対価」としておくことがポイントである。人は何かをしてもらったら「お返し」したいという気持ちが芽生える。支払った対価よりも高い価値を享受できたときに感じる「借り」を返すために、再度その商品・サービスを購入する。あるいは新しい顧客を連れてきてくれるかもしれない。

 このように、買い手にちょっとした「貸し」を作ることでリピーターを獲得することができる。ブランドを強固にするためには、その商品・サービスの「ファンを増やすこと」も重要な要素である。
 価値の交換をあえて不等価にするということは勇気のいることだが、顧客基盤を固めるためにも意識してみてはどうだろうか。

 これまでブランドを作ることについて考えてきたが、1点だけ注意していただきたいことがある。それは「ブランドによって石ころをダイヤモンドにすることはできない」ということだ。いかに優れたブランド戦略を実行していたとしても、中身の商品・サービスが良くなければ強いブランドとは言えない。あくまでも高品質の商品・サービスの原石があり、それを磨いてダイヤモンドにしてくれるのがブランドである。

 商品・サービスの品質向上に努めることは欠かすことができず、その高い品質を買い手に知覚してもらうための手段としてブランド戦略があるということは忘れないでいただきたい。

この記事の専門家

中小企業診断士

秋田 和洋

横浜国立大学教育人間科学部 卒業

株式会社ウィル・シードにて大手企業を中心に主に新入社員や若手社員向けの教育施策のコンサルティングに従事。2016年4月、中小企業診断士登録。現在はこれまでの経験と資格を活かし、グローバルコンサルティングファームにて企画・人事・経理といったコーポレート機能全般を担う。幅広い守備範囲で経営層の意思決定をサポートしている。

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