中小企業向けの税務特例を知ろう! 1 ~軽減税率編~

執筆者:佐藤 昭一

更新日:2018年01月09日

法人税率では中小企業に軽減措置がある

 最近の税制は法人税を減税し、個人の所得税と相続税を増税する傾向にある。また、この傾向はしばらく変わりなさそうだ。そのため中小企業の経営者にとっては、利益を会社に残して適正に法人税を支払い、そのうえで法人の内部留保を増やし、かつ社員に還元して社員の士気を上げることができる。また、内部留保を増やすことで金融機関からの信用も増すのである。

 法人税には、中小企業向けにいくつかの軽減措置がある。ただし、それは利益が出ている法人に限って適用される措置ではあるが、本稿ではその代表的なものを紹介したい。

 まずは、「法人税率の軽減」(法人税の税率)である。軽減税率といっても、消費税が10%になった時に導入予定の消費税の軽減税率のことではない。実は法人税の税率では中小企業への軽減措置がある。
 具体的な数字で見てみたいと思う。平成28年4月1日以降の開始事業年度については、大法人は23.4%の税率だ。一方、中小法人は2段階の税率となっており、年800万円以下については15%、年800万円を超えると23.4%で大法人と同じ税率になる。つまり、年800万円までの利益については法人税が軽減され、800万円を超えると大法人並みの税率となるのである。

 法人の利益に対する課税には、法人税のほかに法人住民税や法人事業税、地方法人特別税、地方法人税があり、それらを合わせても法人の利益に対して年800万円までは約25%の税率となる。また、800万円を超えると利益が増えるごとに税率も上がり、最終的には約35%の税率となる。

 ちなみに、中小法人の軽減税率の適用を受けることができる中小法人とは、期末の資本金または出資金が1億円以下の法人(資本金の額等が5億円以上の大法人による完全支配関係がある普通法人は除く)をいう。
 次回は、中小法人の交際費等の特例について紹介する。

中小企業向けの税務特例を知ろう! 2に続く

この記事の専門家

佐藤 昭一

税理士。明治学院大学経済学部卒。
大学在学中からダブルスクールで税理士試験に挑戦し、卒業後は試験勉強と税理士事務所での仕事を両立させる。税理士事務所での仕事と並行してリサイクルショップを経営していたこともある。2つのことを同時並行させるために実践していたITを駆使した業務効率化、リサイクルショップ起業の経験を活かした経営支援を得意としている。最近は、体を動かすことに目覚めスポーツと仕事を同時並行させている。

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