求められる変革型ミドルマネージャーの育成 1 ~基礎的能力編~

執筆者:遠藤 康浩

更新日:2018年02月06日

ミドルマネージャーに必要な3つの能力

 中小企業の経営者の悩みで常に上位になるものに、「ミドルマネージャーの育成」がある。
 「ミドルマネージャー」は、会社の将来を担う重要なマネジメント層だ。
 多くの中小企業には、組織として多くの役職はあるものの、実質的には「社長」と「その他大勢」といった体制といえよう。そうした組織・役職の中にあって、「ミドルマネージャー」と呼ばれる人材は、いわゆる部長や課長の肩書きを与えられているものの、経営者からすると物足りなさを感じることも多いのではなかろうか。

 一方、筆者の経験では、社長に対して「ミドルマネージャーとはどのような人材ですか?」と尋ねた場合、「右腕になる存在」「社長がいなくても現場をきちんと仕切れるような人材」「会社の中を積極的に良い方向に変えていくような人」など漠然とした答えが返ってくることが多い。

 一般的に「ミドルマネージャー」には、以下のような項目が求められる(ボトムマネージャーとしての能力は身についていることを前提にするので、その内容は割愛する)。

・組織の結節点としての役割
 経営層と現場をつなぐ組織の結節点として、トップの意向を組織の末端に適切な形で伝達する。また逆に、組織の末端の意見や状況を適切な形でトップに伝達し、経営判断の材料を提供する。

・非定型的な意思決定権者としての役割
 定型的な意思決定(日常業務で繰り返し行われるような意思決定)を的確に行えるだけでなく、非定型的な意思決定(高度な経営的判断を求められる意思決定で再現性がないもの)をトップのそれと大きな齟齬をなさず、自らの責任において決定する。

・会社の顔としての役割
 自らの発言が会社を代表した発言だと対外的に認められている状態。当然ながら、発言した内容には責任が生じ、トップの意見との乖離があってはならない。あるいは、対外的な発言についてトップが認めなければならない。

 他にも細々とした定義は存在すると思うが、「ミドルマネージャー」として求められる大きな役割としては上述の3項目に集約される。

 問題は、これらの3項目をどのレベルで求めるかという点である。多くの経営者は、自分と同等のレベルを求めているようだが、これは現実的ではない。まずは、自分の会社の「ミドルマネージャー」に求める理想像を、具体的に明文化することからスタートするとよい。それをした上で、評価制度にも導入するなど会社としての明確なメッセージを、「ミドルマネージャー」に示すことが重要である。

 会社の将来を担う重要なマネジメント層の「ミドルマネージャー」だが、将来の経営を担わせる中に、さらに変革を実行していけるような、いわば「変革型ミドルマネージャー」とも呼ぶべき人材がさらに重要になってくるだろう。

 次回は、「変革型ミドルマネージャー」について言及していく。

求められる変革型ミドルマネージャーの育成 2に続く

この記事の専門家

遠藤 康浩

中小企業診断士。プログラマーとして通信系企業に勤務していた平成17年に中小企業診断士として登録。同年7月、経営コンサルタントとして独立開業する。
最も得意とする領域は、製造業のWebマーケティングであり、ホームページを活用して、いかに取引先を拡げるかというコンサル手法には定評があり、これまで50社を超える製造業のコンサルティングを実施した実績がある。また、このテーマで平成25年に中小企業経営診断シンポジウムにて中小企業診断協会会長賞を受賞した。

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