ヒット商品から学ぶ、商品開発のツボ 1 ~ニーズの獲得編~

執筆者:二宮 佳代

更新日:2018年06月07日

ヒット商品に必要な要素とは

 毎年12月に、「日経MJ」(日本経済新聞社発行)が、その年の流行を基に「ヒット商品番付」を発表している。2017年は、西の横綱に家庭用ゲーム機の製造販売を行うN社の商品が選ばれた。そして、遡ること10年前の番付でも、同社の商品は横綱商品になっている。
 どの企業も売れる商品開発に頭を悩ませる中、ヒットを出し続けられる企業とそうでない企業の違いはどこにあるのだろうか。今回は、同じくヒット商品番付に選出されながらも、一過性のヒットとなってしまった商品と比較し、その違いを説明する。

 2007年番付に選ばれた商品の1つに、エクササイズDVDがある。ハードトレーニングを売りにしたプログラムで、短期間で結果が出る商品として大人気を博した。この商品はすぐに第2弾が発売されたが、残念ながら前作ほどのヒットには至らなかった。その理由のヒントが、ユーザーの声にある。

 このプログラムは確かに効果が得られる商品だったが、ユーザーの中からは「きつすぎて続かなかった」「体力のない私にはついていけない」という声も出ていた。この声こそ、開発者が見逃してはいけない顧客からのサインだ。顧客の中に、「楽にやりたい」「自分に合ったエクササイズが欲しい」という不満や欲求が生じていたのである。すなわち、顧客ニーズが「自宅でできる効果的なエクササイズ」から「自宅で『楽に』できる効果的なエクササイズ」へと変化していた。
 それにも関わらず、第2弾も同じようなハードなプログラムを提供したことにより、ニーズと商品価値にずれが生じ、ヒットにはつながらなかったのである。

 一方で、N社は顧客ニーズをうまく捉え、商品を展開した好例なケースと言える。同社は、普段ゲームに馴染みのない層を取り込むため、画面に触るだけでゲームが操作できる機能や、家族や友人と一緒に楽しめるような仕様を採用した。その結果、ゲーム初心者のハードルを下げ、新たなゲーム層の支持を獲得し、ヒット商品につながったのである。

 このように、ヒット商品を開発するためには、ターゲットとなる顧客のニーズに沿った商品設計をする、という基本の徹底が重要なのである。

【顧客ニーズの獲得に効果的な方法とは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

二宮 佳代

立命館大学国際関係学部卒業。大手広告代理店に勤務しメーカーや百貨店、インフラ会社など多数の企業の広告宣伝や販促戦略に携わる。現在は販促に不慣れな中小企業や店舗に向けた支援やセミナーなどを行っている。

得意分野

販促計画策定

販促物作成支援

企業広報

商品開発・ブランディング

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