「ペルソナ」を活用した商品開発のススメ 3 〜実践の手順編〜

執筆者:渡邉 奈月

更新日:2018年05月25日

まずは手早く作成、展開する

(2の続き)
 本稿では、商品開発の際にペルソナを作る手順と、導入時の留意点について解説する。
 ペルソナは最短で、数時間で作成できる。様々な方法があるが、中小企業がすぐに取り組める方法を紹介したい。まずは付箋とペンを用意して、会議室に集まるところからスタートしてみよう。
 具体的な手順は、以下のとおりである。

手順1:自社の要素を確定する
 「当社の顧客にはこんな特徴がある」と要素を確定するフェーズである。大まかに顧客の年齢層、性別、職種など統計的属性で方向性を定めた後に、特徴や価値観などの定性情報を付箋に書き出し、グルーピングする。どんな項目を定義するかについては、「ペルソナ 雛形」などでウェブ検索すれば、参考となる情報が入手できるだろう。

手順2:ペルソナを実際に作成する
 1人の人物像として、「ペルソナ」を明文化するフェーズである。手順1でグルーピングした要素を箇条書きで定義する。次に、この要素をつなげて文章化し、ストーリーを作る。妥当性の検証は後回しにし、まずは小説やマンガの作者になったつもりで臆せず人物を描ききることに集中するとよい。

 商品開発にペルソナを導入するにあたっては、以下の3点を留意すると効果が出やすい。
 1つ目は、関係者の巻き込みだ。手順1で要素を確定する際は、関係者数名のグループワークが望ましい。ペルソナの人格について個人の思い込みが排除できると同時に、関係者に主体性が生まれ社内導入がスムーズになる。また、作成したペルソナを、普段顧客に接している営業や接客の担当者に違和感がないか確認してもらうと精度が高まる。

 2つ目は、ペルソナ作成後の活用だ。1回発表するだけでは形骸化する。議論の場でペルソナを引き合いに出したり、文書内で活用したりすることで関係者間の共通言語となり、意思疎通が図れるメリットを享受できる。

 3つ目は、ペルソナの定期的な見直しだ。商品を取り巻く外部環境・内部環境は絶えず変化する。ペルソナの価値観がずれていないか、もしくはペルソナがこの属性の人物でよいのかを、1年に1回など見直す機会を設定したい。

 以上、ペルソナについて3回に渡り解説した。個々の顧客に向き合いながら価値を提供する中小企業だからこそ、ペルソナの効果が出やすい。商品開発に課題を持っている中小企業にぜひお試しいただきたい。

この記事の専門家

中小企業診断士・情報処理技術者(システム監査技術者、上級システム、情報セキュアド)

渡邉 奈月

通信事業者のマーケティング担当者、プロダクト・マネージャーを経て財務分析業務に従事。最前線でのWebマーケティングの知見を活かし、小規模事業者のマーケティング戦略から制作までワンストップで支援。

得意分野

マーケティング戦略策定

ホームページ・販促ツール作成

効果測定・データ分析

イベント企画運営

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