電子帳簿の導入で管理コストを削減しよう! 1 ~電子化のメリット編~

執筆者:木村 祐介

更新日:2018年06月18日

国税関係書類の電子化要件が緩和

 皆さまの会社では、今後も紙の書類を保管し続けるだろうか。2016年以降、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」(以下「電子帳簿保存法」という。)のスキャナ保存に関する規制緩和が進み、対象書類が3万円未満に限られていた金額規定の撤廃や、スマートフォンでの領収書の電子保存が認められるようになった。今回は、電子帳簿の導入を進めるための要点を整理したい。

 そもそも、領収書などの国税関係書類は、税法上、7年間の保管を義務付けられている。これらの書類の電子化を可能とする法律が、一般に電子帳簿保存法及び「e-文書法」(「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」と「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の総称)と呼ばれる2つである。
 「e-文書法」は、各省庁の保存文書の電子化をひとまとめに容認する法律で、保存文書に「見読性」「完全性」「機密性」「検索性」を求める。一方、電子帳簿保存法は財務省国税庁の管轄する会計帳簿や国税関係書類の電子化容認する法律で、「真実性」「可視性」を求めるものだ。

 ところで、国税関係書類の電子化を進める際のメリットは何だろうか。主に、以下の3点が挙げられる。
(1)紙の保管コストの削減
(2)経費申請にかかる工数削減
(3)書類検索にかかる工数削減

 (1)は、ファイリング工数、保管場所に掛かる費用などが削減できる。(2)は、営業社員などがいちいち領収書を台紙に貼り、経理部門へ提出していたものが、その場で撮影して電子帳簿システムにアップロードしたら完了となる。(3)は、書類を探すため、保管場所から取り寄せ、1枚ずつ探していたものが、自席のパソコンで検索するだけで完了する。

 一方で、デメリットは主に以下の3点が挙げられる。
(1)画像へのタイムスタンプ付与を行うためのシステム導入コスト
(2)法定の「適正事務処理要件」を満たすための社内規定の策定
(3)導入に伴う従業員教育の徹底

 (1)は、上述の「真実性」を確保するため、システム導入が不可欠となる。(2)は、導入に向けて、相互けん制、定期検査、問題の再発防止のための社内規定の整備が必要となる。(3)は、運用ルールを遵守しないとかえって手間が増えるため、従業員教育の徹底が必要となる。

【電子化すると経費清算がこんなにラクになる!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

木村 祐介

早稲田大学法学部卒。
ネット配信企業にて経理職に従事。システムインテグレーター企業、アパレル小売などで財務・経理職を経験し、現在に至る。2015年に中小企業診断士として登録。工事業、製造業、教育事業、商店街支援などのコンサルティングを経験。

得意分野

財務会計

アパレル/インターネット業界

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