電子帳簿の導入で管理コストを削減しよう! 2 ~実務イメージ編~

執筆者:木村 祐介

更新日:2018年06月18日

3日以内の入力で工数を削減

(1の続き)
 本稿は、電子帳簿導入後の経費精算業務イメージを説明したい。国税関係書類の電子化には、税務署への申請が必要となるが、その際に、領収書の受領から電子化までの日数について、以下の3つの方式から選択する必要がある。括弧内の日数は、各方式において書類にタイムスタンプの付与を行う期限である。
(1)早期入力方式(1週間以内)
(2)業務処理サイクル方式(最長1か月+1週間以内)
(3)領収書を受け取った本人(以下「受領者」という。)が、特に速やかに行う方式(3日以内)

(1)及び(2)については、受領者以外が電子化し、承認者は紙と画像を見比べて承認するとともに、画像に紙の大きさ情報を保存することが要件となる。
(3)については、受領者が電子化し、承認者は画像のみで承認することが可能で、A4サイズ以下の書類については、紙の大きさ情報は不要というものだ。

 筆者としては、(3)の場合に工数削減の効果が1番高いものと考えているため、それを採用する前提でイメージしていただきたい。
 (3)の手順の場合、受領者は、領収書を受領後、3日以内にタイムスタンプの付与を行う。その後、必ず自筆で署名し、スマートフォンで撮影した画像をシステムへアップロードする。画像の解像度は、スキャナで200dpi(1インチ当たり200ドット)以上、スマートフォンで388万画素以上という指定があるが、最近の機器を導入していれば、この制限はほぼ問題ないだろう。承認者は、その画像のみを確認した上で経費申請の承認を行う。受領者は、撮影済みの領収書を廃棄せずに月に1回程度、経理へまとめて提出する。

 注意すべきことは、領収書の受領後3日を過ぎると、保存要件が厳しくなる点だ。この場合、受領者以外の者による画像の確認と、紙の大きさ情報の保存を、1か月+1週間以内に実施する必要が出てくる。その期限さえも過ぎてしまえば、結局紙で7年の保存が必要となってしまう。このため、前述した通り、期限を守った運用を遵守するための従業員教育を徹底したい。

 適正に電子帳簿が導入されている場合、経理部門は、最低でも年1回以上の定期検査を行い、問題がないことを確認した後、紙の領収書の廃棄を行う。この定期検査については、国税庁から実施すべきことや検査の基準が明確に定義されていないため、税理士などと相談のうえ、検査方法を決定すると良いだろう。

【電子帳簿の導入に必要なのはこの3つ!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

木村 祐介

早稲田大学法学部卒。
ネット配信企業にて経理職に従事。システムインテグレーター企業、アパレル小売などで財務・経理職を経験し、現在に至る。2015年に中小企業診断士として登録。工事業、製造業、教育事業、商店街支援などのコンサルティングを経験。

得意分野

財務会計

アパレル/インターネット業界

業務効率化

ミラサポおすすめコンテンツ

サービスを利用する
補助金など支援情報
無料派遣専門家
地域プラットフォーム
専門家派遣・電子申請のご利用は、こちらより企業IDをご登録下さい
ビジネスを創造する
ビジネス創造コミュニティ
業務「アプリ」マーケット
ミラサポビジネスプロジェクト/アワード
補助金・助成金ヘッドライン
ビジネス創造ヘッドライン
ビジログ
バーチャルシリコンバレー
ページトップに戻る