創業期の経営者に伝えたい、インキュベーション施設の活用 3 〜成長の継続編〜

執筆者:米澤 智子

更新日:2018年06月15日

事業の目的を明確にする

(2の続き)
 「インキュベーション施設」は、あくまで創業予定者または創業後一定期間内の創業者を支援する施設であるという理由から、入居可能な期間を設けているところもある。本稿では、施設の卒業後に成長を止めないためのポイントについて、以下に解説する。

(1)5年後、10年後の事業ビジョンを具体化させる
 ある公的機関の施設では、施設を退去した企業との交流会を開いている。先輩の創業者がぶつかった壁や成功事例について惜しみなく情報を提供することで、卒業後の事業イメージをより具体化させることが目的だ。卒業後も成長を続ける企業は、利益を生み出す事業モデルをしっかりと構築していることが特徴である。入居者は、先輩の創業者に直接質問をぶつけながら、中長期的な事業計画を具体化していただきたい。

(2)人材確保と資金繰りが課題
 「インキュベーション施設」を卒業するときは、企業の成長ステージも導入期から成長期に移る段階で、事業の成長に伴い、人材確保と資金調達が課題となることが多い。人材確保の課題であれば、人材採用や組織体制作りが必要だ。資金調達の課題であれば、調達方法の検討や金融機関との交渉が必要となるだろう。
 そこで、「インキュベーション施設」を卒業した後も、運営事業者のサービスを活用したい。公的機関であれば、経営相談窓口や専門家派遣制度などを有していることが多い。運営事業者のサービスを使いこなし、成長のスピードを止めない取組みが重要だ。

 本連載では、「インキュベーション施設」の特色とメリット、卒業後の成長のポイントについて述べた。「インキュベーション施設」は様々な特徴があるので、十分に調査していただき、事業の成長に役立つ施設があれば、ぜひ利用を検討してほしい。なお、入居には審査が必要な場合があるため、必ず入居できるものではない点は注意が必要である。

 創業期に最も重要なことは、「この事業で何を成し遂げたいのか」という、事業目的そのものだ。その目的を明確にし、目的を達成するための手段として、「インキュベーション施設」を活用したい。

この記事の専門家

中小企業診断士、ファイナンシャル・プランナー

米澤 智子

地方銀行で中小企業の債権回収、融資審査を経験した後、本店総務部門で通信設備の導入・管理、株主総会運営など幅広い業務に携わる。現在は公的機関で中小企業支援に従事。金融機関での経験を生かした資金繰り支援が得意。特技は居合道。

得意分野

事業計画策定

資金繰りに関する助言

BCP、消防法対応

ライフプランに基づいた資金計画

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