全社一丸で取り組むことが品質向上のカギ 2 ~顧客満足編~

執筆者:小林 健了

更新日:2018年06月29日

顧客にとっての魅力を高める

(1の続き)
 前稿では、組織として品質を向上するために必要な事項について説明した。その中で、特に「品質方針、品質目標および品質計画の策定」と「品質の検証」の各段階では、顧客の観点が重要になる。本稿では、顧客満足と品質との関係を整理し、どのようにすれば顧客満足を得られるかについて解説する。

 顧客から見た製品やサービスの品質は、品質の度合いと顧客満足の変化の様態により、「当たり前品質」「魅力的品質」「一元的品質」の3つの要素に区分することができる。それぞれの特徴は、以下のとおりである。

(1)当たり前品質
 該当する項目の品質が高くても顧客は満足を感じないが、該当する項目の品質が低いと顧客は不満足を感じる性質のものである。例としては「自動車の走行性能」が挙げられ、故障が少ない自動車を当然と捉えても、故障が多い自動車には不満足を感じるケースが挙げられる。

(2)魅力的品質
 該当する項目の品質が高いときは当然に顧客が満足を感じ、該当する項目の品質が低くても顧客は不満足を感じない性質のものである。例としては「自動車の付属品」が挙げられ、自動車に付属するカーオーディオが高品質であれば顧客は満足を感じるが、そうでないとしても顧客は不満足を感じないケースが挙げられる。

(3)一元的品質
 該当する項目の品質が高いと顧客が満足を感じ、該当する項目の品質が低いと顧客が不満足を感じる性質のものである。例としては「自動車の内装」が挙げられ、内装が快適であれば顧客は満足を感じ、そうでなければ不満足を感じるケースが挙げられる。

 対応する際の優先度は、まず「当たり前品質」に該当する項目の品質を十分に確保し、顧客が不満足を感じないようにする。さらに、「一元的品質」の品質を一定以上に確保するのみでなく、「魅力的品質」に該当する項目を洗い出し、向上していくことも必要である。

 どの項目が「当たり前品質」「魅力的品質」「一元的品質」のいずれに該当するかは、顧客との面談、問い合わせまたはアンケートなどから、顧客が何に満足または不満足を感じているかについて、十分に吟味して確認する。さらに、顧客は自らの要求を適切に言語化できないことも多いので、「魅力的品質」の洗い出しに当たっては、顧客に対する洞察力やヒアリング力が重要である。

【顧客満足獲得に向けた取り組み事例はこれだ!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士、
技術士(電気電子部門)、
情報処理技術者

小林 健了

製造業にて製品開発、プロジェクトマネジメントに従事。2015年に中小企業診断士、技術士(電気電子部門)として登録。ものづくり、IT、品質の知見を活かしながら、工事業、製造業、IT活用などの支援も実施。

得意分野

IT導入

業務改善

品質管理

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