後継者が主体的に経営理念を策定することで、円滑な事業承継を 2 〜経営理念の策定編~

執筆者:小久保 和人

更新日:2018年07月02日

現経営者の思いを原案とする

(1の続き)
 前稿で述べたとおり、事業承継のタイミングで後継者がリーダーとなって経営理念を策定し、それを社員に浸透する活動を推進することは、後継者育成上のさまざまな課題を解決しつつ、事業承継を円滑に進めるために有効な施策である。
 そのためには、現経営者の思いやノウハウを後継者が理解し、経営理念の中に後継者の強みを盛り込むことでモチベーションを高め、さらに、経営理念の策定や浸透させる活動を通じて、社内における後継者の存在感を向上させていくことが必要である。
 その具体的な進め方について、以下から次稿にわたり、ステップごとに説明する。

ステップ1:現経営者が、これまで大事にしてきたことをヒアリング
 経営理念の策定にあたっては、まず、現経営者のヒアリングを行うことから始めたい。ここで最も大事なことは、現経営者に敬意を持って傾聴するということである。最初から経営理念のキーワードとなりそうな話を聞き出そうとはせず、まずは現経営者の成功体験や失敗談などを自由に話してもらう。そして、現経営者の話の中に繰り返し出てくる教訓などに着目し、キーワードとして記録していく。このキーワードが経営理念を策定するときのタネになる。
 根気のいる作業になるが、これは現経営者の思いを後継者に継承していくという重要なプロセスでもあるので、丁寧に行っていただきたい。

ステップ2:経営理念の原案を作成し、後継者の強みを付加
 次に、現経営者から引き出したキーワードを元として経営理念の原案を作成する。作成したら、後継者はこれを俯瞰して、この経営理念の原案の「どの部分にワクワクしてやりがいを感じるか」「どの部分に自分の強みを発揮して貢献できそうか」について考える。考えた結果を踏まえて、必要に応じて経営理念の原案に加筆・修正を加える。この作業を通して、後継者が経営理念を「自分ごと」化し、モチベーションを高めていくことが狙いである。

【経営理念を社員に浸透するまでの最後のステップ!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士、
KOKコンサルティング代表

小久保 和人

大手IT企業で30年間、ハードウェア製品からクラウドサービスまで、幅広い新商品・新サービスの企画・開発・拡販に参画。現在は、中小企業の売上向上を阻む組織課題を解決するコンサルタントとして活動中。
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