定型業務の自動化で、中小企業の人手不足を改善する 2 ~導入事例編~

執筆者:安野 元人

更新日:2018年07月19日

業務効率化に成功した中小企業の事例

(1の続き)
 前稿では、RPAの導入が増えてきた背景と、導入によるメリットを説明した。本稿では、RPA導入の注意点に対応しながら実際に業務効率化を果たした中小企業における導入事例を紹介する。

(1)注文書の登録作業の業務効率化事例
 製造業A社では、取引先ごとに届く注文書を社内の受注管理システムに登録しているが、登録作業は総務部の社員が、1社ごとに確認しながら手作業で行っていた。しかし、製品の分類および名称が多岐にわたること、また、取引先から届く注文書の書式が取引先ごとに異なっているため、注文が一時期に集中すると入力ミスや社員の長時間残業が発生することが問題であった。
 そこで、RPAを導入し、取引先ごとの注文書の識別と受注管理システムへの登録の作業を自動化した。その結果、受注管理システムへの入力ミスや総務部社員の残業を約40%削減することができた。ただし、取引先の注文書の書式が変わる可能性もあるため、そのチェックは総務部社員が引き続き行っている。

(2)勤怠管理の業務効率化事例
 旅館業B社では、従業員約40名の勤怠を事務スタッフが管理している。具体的には、従業員がタイムレコーダーで打刻した出退勤データを勤怠管理システムから抽出し、出勤シフトの計画時間と実際の勤務時間が一致しているかどうかを確認している。そして、打刻忘れなどで不一致があれば、当該従業員に確認の電子メールを手作業で送っていた。そのため、毎月の給与締め日が近づくと事務スタッフは勤怠確認に追われていた。
 そのような状況を解消するため、RPAを導入し、出勤シフトの計画時間と実際の勤務時間との照合作業を自動化した。また、打刻忘れなどの不一致が見つかった場合は、自動的に当該従業員に電子メールが配信されるようにした。
 その結果、事務スタッフの作業負担は大幅に削減された。ただし、従業員が勤怠確認の電子メールを見落とす場合もあるので、勤怠管理システムの登録および修正状況については、都度、事務スタッフの目でも確認している。

 以上に紹介した、注文書の登録作業や勤怠管理といった業務以外にも、反復的な作業や時間外で対応が必要な業務について、RPAを導入することでコスト削減やミス防止、業務効率化のメリットを得ることができる。ぜひ導入を検討いただきたいと思う。

【RPA導入のステップと注意すべき点はこれだ!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士、
情報処理技術者(プロジェクトマネージャー)、
産業カウンセラー

安野 元人

大手衣料チェーンにて店長、スーパーバイザーとして店舗運営管理を行う。その後、大手IT企業の関連会社にてプロジェクトマネージャーに従事している。ITの知見と小売・サービス業でのマネジメント経験を活かした独自のコンサルティングを行っている。

得意分野

IT導入

業務改善

マネジメント

管理者、リーダー育成

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