定型業務の自動化で、中小企業の人手不足を改善する 3 ~取組の手順編~

執筆者:安野 元人

更新日:2018年07月19日

より効果の高い業務を選び導入

(2の続き)
 これまでに、RPAを活用した業務効率化が進む背景とメリットと、RPAの導入事例を紹介した。本稿では、実際にRPAを導入するプロセスとその際の注意点を説明したい。
 前述のとおり、RPAを導入することで「コスト削減」「業務品質の向上」「業務効率化」などのメリットを享受することができる一方で、導入プロセスを誤ってしまうと、コスト増加などの逆効果を招く恐れもある。そのようなことを避けるために、以下に紹介する手順で導入することをお勧めする。

(1)現状の業務を把握する
 まず、現状の業務がどのようなフローで行われているかを経営者が把握する必要がある。特に中小企業の場合は、業務の属人化により、業務のマニュアル化やフロー図の作成がなされていない場合が多い。現状の業務のフロー図などを作成し、反復的な作業や時間外で対応が必要な業務についてRPA導入を検討する。そして、導入の前と後で工数がどのくらい削減されるかを試算する。

(2)導入するRPAを選定する
 RPAを導入する対象業務が決まったら、RPAの選定を行う。RPAを提供している各ITベンダーから見積もりを取り、操作性や費用対効果、信頼性などの面から評価した上で、導入するRPAを決定する。選定の際、各ITベンダーに仕様の確認を行うのも良いが、客観性の観点から中小企業診断士などの専門家に相談することも検討いただきたい。

(3)導入したRPAを運用する
 RPAの運用を行う。運用後、効果測定の実施や業務の変更に対応する必要があるため、自社内でRPA導入責任者を選任し、運用することをお勧めする。

 次に、RPAを導入する際の注意点を以下に挙げる。
(1)業務停止リスクへの対応
 業務プロセスの変更が発生した場合、それに合わせてRPAの動作も変更する必要がある。しかし、その対応を怠った場合、業務停止のリスクがある。

(2)業務改善が行われなくなる恐れ
 RPAに過度に依存してしまうと、作業者による業務改善に対する意識の低下につながり、改善活動が行われなくなる恐れがある。

 以上のような注意点に対応するために、社内でRPA導入責任者を中心とする体制を構築し、業務の改善活動を継続的に推進することが重要である。また、事例企業の取組からも分かるように、RPAに過度に依存するのではなく、最終的には人の目で確認を行うことも忘れずにしていただきたい。

この記事の専門家

中小企業診断士、
情報処理技術者(プロジェクトマネージャー)、
産業カウンセラー

安野 元人

大手衣料チェーンにて店長、スーパーバイザーとして店舗運営管理を行う。その後、大手IT企業の関連会社にてプロジェクトマネージャーに従事している。ITの知見と小売・サービス業でのマネジメント経験を活かした独自のコンサルティングを行っている。

得意分野

IT導入

業務改善

マネジメント

管理者、リーダー育成

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