不当表示をしないために!事例で学ぶ景品表示法 3 ~対策のポイント編~

執筆者:日下 正浩

更新日:2018年07月30日

万が一に備えて社内体制を整備する

(2の続き)
 前稿では、景品表示法違反で課徴金が出された事例を紹介した。それでは、どのような場合に課徴金納付命令が課されるのであろうか。本稿ではそのポイントを解説したい。

 景品表示法の不当表示における課徴金制度は、食品表示を中心に不当事案が相次いだことから、2014年の景品表示法の改正で導入され、2016年4月に施行された。課徴金制度の主なポイントは以下のとおりである。
(1)対象となる行為は、「優良誤認表示行為」および「有利誤認表示行為」
(2)課徴金額の算定は、不当表示を行った商品やサービスの売上額の3%
(3)返金措置や自主申告を行った場合は、課徴金が減額・免除される場合がある
(4)課徴金額が150万円未満の場合、納付を命じられない

 上記のとおり、不当表示を行った場合、売上額の3%という非常に厳しい課徴金が課されることになるので注意していただきたい。
 改正景品表示法のもう1つの大きなポイントとして、監視体制の強化が挙げられる。これまで不当表示の取り締まりは、国を中心に行われていたが、都道府県知事にも措置命令の権限が付与され、地域の監視体制が強化された。

 このように、不当表示への取り締まりが厳しくなる中で、事業者はどのような対応を取るべきだろうか。具体的な対応策を以下に解説するので、参考としていただきたい。
(1)景品表示法の考え方の周知徹底を図る
 都道府県や事業者団体などが開催するセミナーに参加したり、外部講師を招いて研修会を開催したりするなど、従業員に景品表示法の考え方や違反事例の周知徹底を図ることが必要である。1度実施して終わりではなく、朝礼や定例会議などで定期的に周知を図り、法令を遵守する意識を醸成していくことが大切である。

(2)表示管理担当部署・担当者の設置
 広告や商品表示に関して適切な内容かどうかをチェックする部署や、担当者を設置することが必要だ。可能であれば、販売や広告宣伝に関わる部署とは独立した形で設置することが望ましい。また、広告や商品表示に関する情報を社内で共有し、誰もが指摘できる体制を整えておくことも有効だ。

(3)不当な表示が明らかになった場合の対処方法を定めておく
 万が一、不当な表示として指摘を受けてしまった場合に備え、社内外への報告手順や一般消費者への告知方法などを事前に定めておくことが必要である。事後対応によっては、課徴金が減額・免除される可能性もある。迅速に対処できる体制を事前に整えておくべきである。

 改正景品表示法により、一般消費者向けに広告や商品表示を行う事業者は、不当表示を防ぐための体制の整備など、必要な措置を講じることが義務化された。以下のページには、事業者が講ずべき表示などの管理上の措置の具体的事例が記載されているので、必ず確認し、対応してほしい。
消費者庁「改正景品表示法に基づく政令・指針専用ページ」

この記事の専門家

中小企業診断士

日下 正浩

業務用食品製造企業で13年間営業に従事。自社商品の拡販の傍ら食品事業者の商品開発や品質改良にも携わる。現在は中小企業診断士として独立。中小企業の販売促進施策などに取り組む。

得意分野

製造業(特に食品製造業)

組織運営

販売促進・販路開拓・営業施策

事業計画策定

ミラサポおすすめコンテンツ

サービスを利用する
補助金など支援情報
無料派遣専門家
地域プラットフォーム
専門家派遣・電子申請のご利用は、こちらより企業IDをご登録下さい
ビジネスを創造する
ビジネス創造コミュニティ
業務「アプリ」マーケット
ミラサポビジネスプロジェクト/アワード
補助金・助成金ヘッドライン
ビジネス創造ヘッドライン
ビジログ
バーチャルシリコンバレー
ページトップに戻る