サービス業のマーケティング入門!自社の「7P」を把握しよう 3 ~接点の活用編~

執筆者:狩野 詔子

更新日:2018年10月24日

顧客接点をマーケティング機会に

(2の続き)
 前稿では「サービスの4つの特性」と、7Pのうちの1つである「物的手がかり」を解説した。本稿では、サービス・マーケティングの7Pのうちの2つである「人」および「サービス提供のプロセス」について紹介する。

(5)人(People)とは
 「人」は、前稿で挙げたサービスの特性の1つである「属人性」に紐づくマーケティング要素だ。
 商品として実在するモノ、例えばエレキギターであれば、どの店舗でどの店員から購入しても、全く同一の商品を購入することが可能だ。一方で、ギター教室における「ギターのレッスン」というサービスの場合、各講師によって、個性や技術レベルに違いがあるため、全く同一のサービスを提供することは難しい。
 そのため、サービス業の場合は、サービス品質のばらつきが少なくなるよう、サービス提供役(上述の例ではギター講師)の育成に注力し、標準化に努める必要がある。サービス提供役が、サービス品質を体現するマーケティングの一要素であるためだ。

 ここで留意すべきことは、「サービス提供役」だけでなく「サービスを受ける顧客」も、この「人」に含まれるという点だ。例えば、「おしゃれな人が利用する、スーツ専用クリーニング店」や「熱心なスポーツファンが集い、一緒に応援しながら観戦できるスポーツバー」を想像してほしい。それぞれ既存顧客が提供サービスの内容や品質のイメージを演出する、マーケティングの一要素となっている。

(6)サービス提供のプロセス(Process)とは
 7Pの最後の要素は、「サービス提供のプロセス」だ。顧客への接点の全てが、マーケティングの機会となり得る。すなわち顧客と接する機会がある担当者は、全員がマーケティング・コミュニケーション役」といえる。
 よって、サービス提供役はもちろんのこと、初めに顧客から電話を受ける窓口担当者や、アフターケア担当などの接客担当者全員に、一貫したサービス方針を共有することともに、「あなたたち1人ひとりがマーケティング担当だ」と伝え、意識変革を促すことが必要となる。また、「予約用ウェブサイトを使いやすいデザインにする」「お礼状を直筆の手紙で送る」など、あらゆる顧客接点をマーケティングの機会になると捉え、方針や施策を設計することが重要だ。

 今回のコラムでは3回にわたりサービス・マーケティングの基本となる「サービスの特性」と「7P」についてお伝えしてきた。この内容が、1つでも皆さまのサービスのマーケティングのヒントとなれば幸いである。

この記事の専門家

中小企業診断士、かのさん中小企業診断士事務所 代表

狩野 詔子

サービス業・観光業における生産性向上を得意とするコンサルタント。 ヤマハ株式会社、デロイトトーマツコンサルティング合同会社を経て、テーマパーク運営企業にて飲食部門・バックオフィス等の業務効率化を手掛ける。

得意分野

生産性向上・業務効率化

働き方改革

サービス業・飲食業・宿泊業

インダストリアル・エンジニアリング

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