「法人営業」に取り組み、売上アップを図る! 3 ~営業のポイント編~

執筆者:海老沼 優文

更新日:2018年08月27日

民間と官公庁における営業ポイント

(2の続き)
 前稿では、法人営業の新規開拓について解説した。本稿では、民間企業や官公庁に対する営業のポイントについて紹介する。

(1)民間企業に対する営業のポイント
 法人営業の特徴として、顧客の判断基準がシビアである、キーマン(決裁者)が多いという点があった。民間企業の場合は、キーマンの判断基準がどのようなものなのかを把握することが特に重要となる。
 総務部などの担当者は、社内で環境整備やコストダウンを求められ、常に悩みを抱えている。その悩みの解消が法人のニーズということであり、その解決策を提案することが法人営業のポイントとなるわけである。しかし、価格で勝負できるほどの体力は中小企業には無い。中小企業の場合は、「価値>価格」となるよう価値を訴求していく必要がある。

 前稿で紹介したA社は、事務用品以外の雑貨の調達や施設の修繕など、本業ではない依頼にも対応することで、繁忙な総務部の業務を代行するという価値を提供し、価格に依存しない取引を可能にした。つまり、自社のスタイルを物品販売業ではなく総務部業務の代行業であるとし、自社の提供するサービスの価値を高め、価格に依存しない関係の構築に成功しているのである。

(2)官公庁に対する営業のポイント
 大企業との取引に成功すれば、売上面だけでなく対外的な信用度も大きく向上する。しかし、受付などで取り次いでもらえず担当者までたどり着けないなどの理由で、営業活動を断念してしまう中小企業は多い。そこで、官公庁を営業先として検討してほしい。
 官公庁の場合、地方自治体であってもその規模は大企業に匹敵する。もし取引が成功すれば大企業と同等の売上や信用度の向上が期待できるのである。大企業と大きく異なるのは、地方自治体の場合は庁舎内の立ち入りが自由であることが多く、組織図や庁舎内案内図が公表されており、容易に担当部署へたどり着くことができるということである。

 A社は、毎年公表されている予算書から自社に関連する事業をリストアップし、予算規模や得意分野に応じた優先順位を基に官公庁への営業活動を行っている。担当部署へのアクセスは容易であるため、キーマンとなる担当者に面会できる可能性は高い。そこでA社は、事務用品などの日々の取引を継続しながら関連事業へのアプローチ機会をうかがうというスタイルをとっている。その結果、現在のA社の顧客には官公庁が多く含まれるようになり、安定した売上の礎となっている。

 以上、法人営業についてメリットやポイントを紹介してきた。制約が多く困難に思えるものでも、仕組みを把握して的確な戦略で対応すれば、攻略は可能なのである。ぜひ法人営業に取り組んでいただき、売上の向上に努めてもらいたい。

この記事の専門家

中小企業診断士

海老沼 優文

早稲田大学商学部卒業後、コクヨ株式会社に入社。オフィス家具部門に配属され、主に官公庁に対する営業活動に従事、新規開拓を含めた営業ノウハウを磨く。2017年4月に中小企業診断士登録。現在は事務用品販売会社を営みつつ、地元葛飾において創業支援や事業承継支援などに注力し、「経営者に寄り添った支援」を理念に活動中。

得意分野

マーケティング

創業支援

事業承継支援

店舗改善、販売促進

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