資金繰りを円滑に進めるために工夫し、金融機関から信頼獲得! 1 ~資金繰りの課題編~

執筆者:南 肇之

更新日:2019年02月08日

資金繰りは切るに切れない課題

 「Aさん、御社の当座が残高不足のため、今月末日の手形の決済ができないのですが」
 ある月末の夕方、取引銀行の担当者からA氏にかかってきた電話の内容である。このような月末の資金繰りにまつわる話は、日本の99%以上を占める中小企業ではよくある話なのかもしれない。「銀行さんとは長年付き合っているから、何とかしてくれるはず」という考え方ももう現代では通用しない。多くの経営者にとって、日々の事業活動の命脈でもある資金繰りは切るに切れない経営課題である。
 今回のコラムでは、筆者の経験を交えながら、中小企業にとって尽きない悩みの1つである「資金繰り」に関して、ちょっとした手間と努力で銀行担当者からのイメージ・信頼が高まるような勘どころを紹介する。

 A氏は、ある地域に根ざした経営基盤を持つ年商10億の建設会社に採用され、中途入社した。当該会社は創業10年の中小企業であり、建設業という性質上、一般公共事業の物件が中心であったが、一方で民間物件にも精力的に取り組んでいる企業であった。
 A氏は全く業界のことを知らなかったため、半年ほどの現場実習を終えた後、事務管理のリーダーとして業務を担当した。経理や労務管理など一連の事務管理を習得した後、社長から「資金繰りについては自分で手を動かしてやってみて下さい。わかっていると思いますが、『不渡り』だけは出さないように。もし手に負えなくなったらすぐ報告してください」という指示があった。

 A氏は簿記の知識を有していたため、「不渡り」の意味は理解していた。しかし、当該会社は年商10億であり、公共の受注案件では1物件で3千万以上を動かす企業である。資金が少しでも滞れば材料調達も滞り、工期に支障が出る。加えて、下請け企業もついてこなくなる。
 A氏は、月次の売掛金回収と買掛金の支払いや日々の様々な業務による入金・出金がある中で、中小企業の資金繰りが厳しいものであり心理的にも負担になる、という現実に直面していったのである。

【A氏が資金繰りのために取り組んで効果につながった行動とは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士、公認不正検査士(CFE)

南 肇之

大学卒業後、製造業をスタートに、建設・小売・物流業にて、一貫して経営企画管理、経理、事業管理に従事。また、BPR推進や対外的にはM&Aや事業再編にも携わる。現在、これら経験を活かし、経営の監査を行う。

得意分野

経営企画・管理、予算実績統制

BPR推進、リスクマネジメント

M&A、事業再編

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