「無期転換ルール」に対応するため、助成金を活用しよう 2 ~助成金の概要編~

執筆者:渡邉 勝行

更新日:2018年12月26日

キャリアアップ助成金の活用

(1の続き)
 「キャリアアップ助成金」は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップなどを促進するため、正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して、助成する制度である。

 従業員をカテゴリ分けする場合、一般的に正社員、パート、アルバイト、契約社員などと分類することが多いと思われるが、本稿で取り上げるキャリアアップ助成金の「正社員化コース」では次のように分類される。ここでの分類の観点は、契約期間の有無である。
(1)有期契約労働者
 期間の定めのある労働契約を締結する労働者
(2)無期雇用労働者
 期間の定めのない労働契約を締結する労働者のうち、正規雇用労働者、勤務地限定正社員、職務限定正社員および短時間正社員以外のもの
(3)正規雇用労働者等
 期間の定めのない労働契約を締結する労働者のうち、正規雇用労働者、勤務地限定正社員、職務限定正社員および短時間正社員

 有期契約労働者と無期雇用労働者の違いは、労働契約の期間が有期か無期か、というもので分かりやすい。一方で、無期雇用労働者と正規雇用労働者等の違いは、案外難しい。退職金の支給があるかないか、などの明白な違いがあるものではない。「キャリアアップ助成金パンフレット」によると、その1つの判断指標として「同一の事業主に雇用される通常の労働者に適用される就業規則等に規定する賃金の算定方法及び支給形態、賞与、退職金、休日、定期的な昇給や昇格の有無等の労働条件について長期雇用を前提とした待遇が適用されている労働者であること」とされている。
 具体的な実務を考えると、企業の就業規則などを無期雇用労働者向け、正規雇用労働者向け、のようにあらかじめルールを取り決めておき対応することになる。

 企業がルールを決めておき、キャリアアップ助成金を活用して従業員のカテゴリを転換または直接雇用した場合、中小企業であると次のような額の助成を受けることができる。
・「有期」から「正規」への転換の場合、1人当たり57万円 <72万円>
・「有期」から「無期」への転換の場合、1人当たり28万5,000円 <36万円>
・「無期」から「正規」への転換の場合、1人当たり28万5,000円 <36万円>

 上記の<>内の額は、「生産性要件」を満たす場合であり、助成金の申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年度前に比べて6%以上伸びていること、または金融機関から一定の「事業性評価」を得ている場合で3年度前と比べた「生産性」が1%以上(6%未満)伸びていることが要件となる。

【キャリアアップ助成金を活用するポイントはこれだ!】に続く

この記事の専門家

渡邉事務所 代表(特定社会保険労務士・特定行政書士)

渡邉 勝行

大学卒業後、新聞社に勤務。1998年に行政書士時事務所、2000年に社会保険労務士事務所開業。社会保険労務士として開業後は、中小企業を中心に労務問題の解決にあたるとともに、開業当初から社会保険労務士資格取得学校で講師として、分かりやすさをモットーに講義を続けている。

得意分野

就業規則、労働契約書の作成支援

給与規定に関するコンサルティング

労務トラブルに対するアドバイス

助成金活用の支援

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