統計データを企業経営のヒントとして活用する 1 ~情報の組み合わせ編~

執筆者:木村 敏子

更新日:2019年01月11日

「一次情報」と「二次情報」を組み合わせる

 取引先、消費者、国内経済・・・。企業を取り巻く外部環境は日々変化しており、企業が成長し続けるためには、この変化に対応し続けなくてはならない。そのため、企業経営において外部環境の情報収集は非常に重要だ。しかし、日々の限られた事業活動の中だけでは情報を網羅的に得ることは難しい。
 そのような中でお勧めするのが、官公庁などのさまざまな機関が公表している統計データを活用することだ。今回のコラムでは、この統計データを活用して日常的に外部環境の情報を収集する方法を紹介する。

 企業が把握しておきたい外部環境は、まず自社と直接関係のある取引先や競合他社、仕入先などの「ミクロ環境」が挙げられる。それに加えて、経済、政治、社会情勢、先端技術のような自社でコントロールができない「マクロ環境」も重要である。「風が吹けば桶屋が儲かる」のことわざではないが、これらは全てつながり影響し合っているため、網羅的に把握しておくことが重要だ。

 マーケティングの分野では、独自で入手した情報を「一次情報」と、誰かがすでに集めた情報を「二次情報」と呼ぶ。一次情報は、例えば営業活動で得た顧客情報や、調査会社が独自に依頼したアンケート調査など、企業が目的をもって集めた情報が該当する。
 世の中に出回っていない情報のため価値は非常に高く、これを活用することで他社との差別化が可能になる。しかし、前述のように限られた日々の事業活動の中で得られる情報量には限界がある。

 一方で、統計データは二次情報に当たる。例えば政府が調査発表している「人口推計」「国内総生産(GDP)」などが該当するが、多くがウェブ上で公開されるため素早く低コストで入手でき、情報の種類も豊富だ。また、その多くが定点調査されるものであり経年変化も把握しやすい。そのため、外部環境に関する情報を効率的かつ網羅的に把握することができる。
 しかし課題として、公表されているデータであるため同業他社も取得可能であり、経営戦略の情報として差別化が図りにくい。また情報の鮮度は低く、自社の目的に沿った細かい情報までは得づらい。

 このような特徴から、日常的に外部環境の把握分析を行うためには統計データなどの二次情報を活用し、二次情報の補完や最終的な意思決定をするために、自ら集めた一次情報を用いることがよいとされている。

【外部環境の理解に役立つ、統計データの具体的な情報源とは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

木村 敏子

紙加工業の営業企画部にて市場調査などのマーケティングを担当。経営戦略に関わる調査や新規顧客開拓、新製品開発や販売の支援などに携わる。2018年に中小企業診断士登録。

得意分野

製造業(特に紙加工業)

市場調査

製品開発・販売支援

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