統計データを企業経営のヒントとして活用する 2 ~情報源の違い編~

執筆者:木村 敏子

更新日:2019年01月11日

調査対象範囲や調査時期を確認する

(1の続き)
 前稿では、外部環境(ミクロ環境、マクロ環境)の動向把握に、一次情報だけでなく統計データなどの二次情報も活用してほしいことを説明した。
 本稿では、具体的な統計データの情報源を紹介する。主に以下に挙げるようなものがあり、中にはウェブで公開しているものも多い。ぜひチェックしてほしい。

(1)官公庁
 人口推計やGDP、農林水産物の生産動向など、マクロ環境を理解する統計情報などが豊富に存在。調査規模が大きいため信頼性や客観性が高い。政府発表の将来ビジョンなどは産業界に大きな影響を与える。ウェブ上で入手することができる。

(2)業界団体
 特に規模の大きい業界団体では、会員企業から収集した情報を集計し、業界の市場規模や製品別出荷量などを公表している。市場予測や業界ビジョンも発表しており、業界規模や構造、変化を理解するのに役立つ。また、会員企業リストは参入企業の把握に役立つ。

(3)民間調査機関
 マーケット調査会社が、業界のトレンドや動向についての調査資料をまとめている。企業ヒアリングの結果を基に公的機関ではカバーできない詳細情報を掲載しているが、高額な文献が多い。なお、市場規模などのサマリー(概要)はウェブ上で一部公開されている。また消費者トレンドに関する情報は、リサーチ会社による独自のアンケート調査がウェブ上で一部公開されており、参考になる。

(4)業界紙
 業界、企業とのつながりが強く、速報性が高い。情報の守備範囲も広く、市場情報、製品情報、参入企業動向など、業界に関連する情報を網羅的に掲載しているため、ミクロ環境を効率的に情報収集できる。

 注意すべきことは、情報源によって調査対象範囲が異なるため、例えば同じ市場規模でも数字が異なる。また、調査から公表までタイムラグのある情報も多い。二次情報を活用するときは、調査対象範囲、調査時期を必ず確認してほしい。

 なお、それぞれの情報源にその都度アクセスするのは手間がかかるため、マクロ環境、ミクロ環境の定点チェックを行う場合は、全国紙や各業界紙がお勧めだ。新聞に掲載される統計データは、業界でも指標とされる重要な情報であるため、何をチェックすべきか逆引き方式で分かる。費用はかかるが、内容を見て必要な場合は購読もお勧めしたい。

【統計データを経営戦略に活用した具体的な事例を紹介!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

木村 敏子

紙加工業の営業企画部にて市場調査などのマーケティングを担当。経営戦略に関わる調査や新規顧客開拓、新製品開発や販売の支援などに携わる。2018年に中小企業診断士登録。

得意分野

製造業(特に紙加工業)

市場調査

製品開発・販売支援

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