建設業・製造業が利益を上げるための原価管理の基礎 1 ~原価管理の定義編~

執筆者:森若 壽英

更新日:2019年01月25日

原価管理は利益を確保する方法

 原価管理の目的は、会社を維持、発展させるために利益を確保することである。目標原価と実際原価を把握し、そのギャップを埋めるために、現場と経営層が一体となって改善に取り組むというPDCAサイクルを回すことが重要だ。そうすることで初めて会社に利益が残るのである。

 「原価管理を行いたいが、日々の業務が忙しくて手が回らない」「原価管理に過去取り組んだことはあるが頓挫した」「そもそも原価管理とは何なのか、よく分からない」という中小企業の皆さまは多いだろう。原価管理をしていない場合、製品やサービスが1単位当たりいくら掛かっているのか把握できず、本来は値決めができないはずである。そのため、社長や営業担当者が勘に頼った値決めをしているならば、それは非常にリスキーな行為であることを強調しておきたい。

 しかし、中小企業の皆さまは大企業ほどリソースがあるわけではないので、原価管理をせずに日々の忙しい業務を回さざるを得ないのが本音であろう。
 ただ、中には原価管理を実施している中小企業もある。筆者が知る自動車部品製造業の会社では、社長以下、社員が一丸となり原価管理をしっかりと実施している。そのため原価に基づいた利益計画を立てることができており、実際に利益が上げられている。原価管理は利益を確保する方法でもあるのだ。どうすれば実践することができるのか、今回のコラムで説明したい。

 そもそも我が国における原価管理は、1962年に大蔵省(当時)の企業会計審議会によって「原価計算基準」が制定されたことが始まりである。原価計算基準では、原価管理を次のように定義している。
 「原価の標準を設定してこれを指示し、原価の実際の発生額を計算記録し、これを標準と比較して、その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し、原価能率を増進する措置を講ずることをいう」

 簡単に言うと、「(1)目標原価(標準原価)を設定」して、「(2)実際原価を見える化」し、「(3)実際原価と標準原価を比較」することで、「(4)なぜギャップが生じたのかを考え改善策を実施」することである。つまり自社の製品やサービスが、設定したとおりの原価でできているかどうかを確認し、そこにギャップが生じているならば改善策を検討し実行に移すという、いわゆる「PDCAのサイクル」を回すことこそが原価管理に必要な考え方である。

【原価管理のPDCAサイクルの実践方法はこれだ!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

森若 壽英

元自動車部品メーカー勤務。広島で営業、原価管理を経験後、静岡本社にて経営企画に携わる。2018年4月に中小企業診断士登録。現在は経営コンサルタントとして独立し、広島豪雨災害の復興支援や事業承継、ものづくり補助金などに携わる。

得意分野

ものづくり補助金・持続化補助金の活用

事業承継支援

業務改善による生産性向上

原価管理

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