建設業・製造業が利益を上げるための原価管理の基礎 2 ~実践の手順編~

執筆者:森若 壽英

更新日:2019年01月25日

原価管理のPDCAサイクルを回す

(1の続き)
 本稿では、原価管理に必要な「(1)目標原価(標準原価)の設定」「(2)実際原価の見える化」「(3)実際原価と標準原価の比較」「(4)なぜギャップが生じたのかを考え改善策の実施」について、それぞれの手順を以下に説明する。

(1)目標原価(標準原価)の設定
 当然であるが、会社は利益を残さなければ維持、発展できない。会社が自由に使えるお金(キャッシュフロー)は、税引後利益に減価償却費を合計した額である。目標原価を設定するためには、まず、短期経営計画を策定する。これは具体的には、目標利益(営業利益)を定めるために、「借入金返済予定額」「設備投資予定額」「次期繰越予定額」を算出することである。
 「利益=売上-原価」であるから、目標利益(営業利益)が定まれば「目標売上」「目標原価」および「目標利益率」が定まる。目標が定まることで、現場の営業活動にもメリハリが出てくる。

(2)実際原価の見える化
 製品を製造販売する企業の場合、一般的な現場の業務としては、「営業→製造→納入・アフターサービス」という流れになる。外部調達(材料費、外注費、経費)については「実際金額」に基づいて把握し、内部調達(労務費、車両費など)は標準原価を設定した上で、各々の業務に対し、実際に従事した内容や時間を日々記録することで、製品1単位あたりの実際の原価を把握する。これにより、製品1単位ごとの「営業→製造→納入・アフターサービス」のトータルコストを正確に理解することができる。

(3)実際原価と標準原価の比較、(4)なぜギャップが生じたのかを考え改善策を実施
 月1回は会議体を設け、社長以下、管理職や各部門の代表者を招集する。その中で、目標原価と実際原価を並べて比較し、なぜ両者にギャップが生じたのかを議論する。
 大事なことは、実際の値を関係者同士で共通認識とすることで、何が問題であるかを共有し、有効な対策を関係者間で話し合い、社員の意識改革を図ることで一丸となって業務の改善に取り組む、このサイクルを経営層と現場が一体となって回し続けることである。

【原価管理を導入した中小企業の事例を紹介!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

森若 壽英

元自動車部品メーカー勤務。広島で営業、原価管理を経験後、静岡本社にて経営企画に携わる。2018年4月に中小企業診断士登録。現在は経営コンサルタントとして独立し、広島豪雨災害の復興支援や事業承継、ものづくり補助金などに携わる。

得意分野

ものづくり補助金・持続化補助金の活用

事業承継支援

業務改善による生産性向上

原価管理

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