人手不足の解決に向け、多能工化を進めるためのステップ 1 ~多能工化の有効性編~

執筆者:前村 知夏

更新日:2019年02月01日

多能工化が労働生産性向上に寄与

 労働人口が減少し国内の採用競争が激化している昨今、中小企業を中心に人手不足が深刻な問題となっている。そこで今回のコラムでは、「多能工化」で労働生産性を向上させるためのポイントを解説したい。

 1人が1つの業務だけを担当する「単能工」に対して、1人が複数の業務を担当する従業員のことを「多能工」とよび、組織の人材を多能工として教育・訓練することを「多能工化」という。多能工化への取組は、採用難により従業員を増やすことが難しい中小企業にとって、人手不足を解決するための有効な対策となる。

 2018年版中小企業白書第2部第3章によると、「従業員の多能工化・兼任化によって得られた効果」についてのアンケート調査で、「従業員の能力向上」に効果を感じた企業が52.7%と最も多く、次いで「全体の業務平準化による、従業員の負担の軽減」が35.6%、「繁忙期・繁忙部署における業務処理能力向上」は35.1%の回答を得た。

 一部の従業員に偏っていた業務を他の従業員も担当できるようになることで、全体の業務量が平準化し、従業員の負担軽減につながると考えられる。また、他部署への支援に回ることができる人材が増えたことで、繁忙期や繁忙部署における処理能力の向上につながっているものと推察される。

 2018年版中小企業白書の同章では、「多能工化・兼任化の取組状況別に見た、3年前と比べた労働生産性」についてのアンケート調査で、調査時の3年前と比べて多能工化への取組が積極化している企業においては、労働生産性が向上したと回答した企業が59.0%となっている。一方、多能工化に取り組んでいない企業においては、労働生産性が向上したと回答した企業の割合が33.6%に止まっている。よって、多能工化の取組が、中小企業の労働生産性の向上に寄与していることが推察できる。

【多能工化を進めるために必要な事前準備とは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

前村 知夏

1989年宮崎県生まれ。鹿児島大学理学部卒業後、大手人材サービス会社に入社。求人メディアの営業担当として約300社の中小企業を担当し、人材採用支援に従事。現在、中小企業診断士として独立開業し、BtoC業種の経営コンサルティングや事業再生などで幅広く活動。

得意分野

中途採用支援

人材の定着・育成支援

BtoC業種の経営コンサルティング

事業再生における事業デューデリジェンス

ミラサポおすすめコンテンツ

サービスを利用する
ものづくり補助金 電子申請について
補助金など支援情報
無料派遣専門家
地域プラットフォーム
専門家派遣・電子申請のご利用は、こちらより企業IDをご登録下さい
ビジネスを創造する
ビジネス創造コミュニティ
業務「アプリ」マーケット
ミラサポビジネスプロジェクト/アワード
補助金・助成金ヘッドライン
軽減税率対策補助金
商店街観光インバウンド補助金
IT導入補助金
やってみるもんです。中小企業も!働き方改革
バーチャルシリコンバレー
ページトップに戻る