人手不足の解決に向け、多能工化を進めるためのステップ 2 ~事前の準備編~

執筆者:前村 知夏

更新日:2019年02月01日

業務量やスキルを適正に把握する

(1の続き)
 本稿では、多能工化を進めるための事前準備について紹介する。
 やみくもに全部署、全従業員の多能工化に向けた取組を進めるのは不可能であるとともに、本来の目的である労働生産性の向上にはつながらない。そこで、「業務量の定量化」「稼働率の把握」を行い、具体的にどの部署を多能工化することが効果的であるか、を把握する必要がある。さらに、「従業員スキル調査」を行うことで、多能工化の進捗管理と適正な人員配置・業務分担が可能になる。本稿では、これらのステップを具体的に解説する。

(1)業務量の定量化
 まずは、部署ごとの業務量を調査し定量化する。業務を目的別に分類して書き出していき、その業務内容ごとに平均業務時間(1回あたり何分かかるか)を算出する。さらに、「未経験者が1人で実践できるようになるまでにかかる期間」を業務ごとに書き出しておく。

(2)稼働率の把握
 多能工化、つまり業務を兼任させる場合、同一時間帯において稼働率の高い部署と稼働率の低い部署があるときに、稼働率の低い部署の従業員を多能工化して、稼働率の高い部署を支援することが効果的である。そのため、各部署の稼働率を把握する。
 まずは「(1)業務量の定量化」で分類した業務内容ごとに、「1件あたりの平均業務時間×必要業務件数」を求め、部署全体の「必要業務時間」を算出する。次に、シフト表や勤怠実績などから部署全体の「実働時間」を算出する。そして部署全体の必要業務時間と実働時間を比較することで、稼働率(=必要業務時間÷実働時間)を把握することができる。

(3)従業員スキル調査
 各従業員の業務習得レベルを把握することで、現状、多能工化に対応できる現場の従業員を選定する。まずは評価基準を設定する。評価基準は、以下のようにレベルごとに分類するとよい。
a)レベル0
 業務について知識または経験がない。
b)レベル1
 知識がある、または業務の概要は理解できている。
c)レベル2
 他者のサポートを得て実践できる。
d)レベル3
 1人で業務を実践できる。
e)レベル4
 レベル3に加えて、他者に業務内容を指導できる。

 この評価の実施にあたっては、全従業員にヒアリングするなどし、「(1)業務量の定量化」で分類した業務内容ごとにレベル0~4で評価する。

【多能工化を具体的に進めるためのポイントを解説!】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

前村 知夏

1989年宮崎県生まれ。鹿児島大学理学部卒業後、大手人材サービス会社に入社。求人メディアの営業担当として約300社の中小企業を担当し、人材採用支援に従事。現在、中小企業診断士として独立開業し、BtoC業種の経営コンサルティングや事業再生などで幅広く活動。

得意分野

中途採用支援

人材の定着・育成支援

BtoC業種の経営コンサルティング

事業再生における事業デューデリジェンス

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