中途採用に苦戦している企業が見直すべき3つのポイント 1 ~基準の設定編~

執筆者:前村 知夏

更新日:2019年03月15日

採用基準を必要以上に絞り込まない

 厚生労働省「一般職業紹介状況」によると、有効求人数が有効求職者数を上回った2014年以降、有効求人数は毎年増加し、2018年12月には有効求人倍率(季節調整値)が1.63倍となった。このようないわゆる「就職売り手市場」の中で、「求人募集を出しても応募が来ない」「応募があっても面接をキャンセルされる」「内定を出しても辞退される」と、人材確保に苦戦する中小企業が多いのではないだろうか。

 今回のコラムでは、このような悩みを持つ中小企業の採用において見直すべき3つのポイント「(1)採用基準の適切な設定」「(2)採用手法と採用メッセージの見直し」「(3)選考対応の強化」を3回にわたり紹介したい。

 第1回となる本稿では、「(1)採用基準の適切な設定」について以下に解説する。
 企業が人材募集を行うのは一般的に、事業展開に伴う増員時や、従業員の退職による欠員時である。欠員時であれば以前働いていた従業員に基づいて、また増員時であれば今後の事業展開に沿って、「●●の経験が〇年以上あり、年齢が△歳くらいの人」と採用基準を設定する場合が多いだろう。ここでお伝えしたいのは、「その基準設定が本当に適切か」ということである。

 採用基準を設定する際、「できる限り即戦力になる優秀な人材を採用したい」と考え、必須の条件を多く設定してしまいがちである。しかし、募集の条件が厳しくなるほど、該当する人材は少なくなり、応募数を集められない。

 そこで、以下の2つの方法で採用基準を設定することを提案する。
a)配属先の部門長や教育担当者にヒアリングする
 「どんな人を採用したいか」という理想像を聞くヒアリングではなく、「採用する人に任せる業務範囲はどのくらいか」「採用後いつまでに戦力化していないといけないか」「戦力化までにかけられる教育体制はどのくらいあるか」を明らかにする。

b) a)を元に、求める「スペック」と「人物タイプ」を書き出す
 スペックとは、経歴、年齢、経験年数、保有資格などのハード面を、「人物タイプ」とは性格、価値観、志向などのソフト面を指す。それぞれを「必須」「あれば尚良い」の2種類に分類するとよい。分類のポイントとして、「必須」は、「本当に入社時に必要か」と考えることである。また、「あれば尚良い」は、「入社後に身に付けられるもの」と考えるとよい。

 以上のプロセスを踏むことで、採用基準を絞り込みすぎず、適切な範囲で設定できる。また、b)で挙げた内容は面接時の質問項目としても使うことができる。

【各採用手法の特徴と、応募者へのメッセージで見直すべき点とは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

前村 知夏

1989年宮崎県生まれ。鹿児島大学理学部卒業後、大手人材サービス会社に入社。求人メディアの営業担当として約300社の中小企業を担当し、人材採用支援に従事。現在、中小企業診断士として独立開業し、BtoC業種の経営コンサルティングや事業再生などで幅広く活動。

得意分野

中途採用支援

人材の定着・育成支援

BtoC業種の経営コンサルティング

事業再生における事業デューデリジェンス

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