事業承継に備える上で有効な、次世代リーダーの育て方! 1 ~3つの要素編~

執筆者:北村 和久

更新日:2019年02月28日

事業承継における重要な3つの要素

 「社員を束ね、いずれは社長の右腕となれるような次世代リーダーを育てたいが、どうやって育てればよいのか…」
 このような悩みをお持ちの経営者は多いのではないだろうか。今回のコラムでは、「次世代リーダーの育て方」について多面的に見ていく。本稿ではまず、事業承継の事例と、その類型、構成要素について紹介したい。

 事業承継の事例を以下に紹介する。
 従業員約30名のビジネスホテルP社は、代表A氏の息子であるB氏(30代)が、代表の右腕として運営責任者の役割を担っている。B氏は他業界で勤務経験を積んだ後、2016年にP社に入社した。
 宿泊業を取り巻く環境が海外旅行客の増加、民泊の解禁、大手資本の参入などにより激変する中、同社では他ホテルとの差別化のためにターゲット顧客層の見直しや、従業員とのコミュニケーションの強化、口コミの活用などを推進し、継続的な顧客獲得に成功している。「知的資産」を中心とした同社の強みを承継することで、次世代リーダーであるB氏の経験を発揮できる環境を整えているのである。

 それでは、上記事例に述べている「知的資産」とは何だろうか。
 2016年に中小企業庁が公表した「事業承継ガイドライン」によると、事業承継の類型は「親族内承継」「役員・従業員承継」「社外への引継ぎ(M&A等)」の3つに区分される。いずれの方法においても、現経営者が持つ経営資源を後継者に引き継ぐことが重要であり、後継者候補に託すべき事業承継の構成要素は、(1)「人(経営)」(2)「資産」(3)「知的資産」の3要素に大別されている。
 この中でも特に着目すべきは(3)の知的資産とされている。知的資産とは、「人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランドなど)、組織力、経営理念、顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない目に見えにくい経営資源の総称」であり、いわば会社の「強み」「価値の源泉」といえるものである。知的資産を次世代に承継できなければ、その企業は競争力を失い、将来的には事業継続すら危ぶまれる可能性がある。このため、事業承継に当たっては、自社の強みや価値の源泉がどこにあるのかを現経営者が理解し、後継者に承継するための取組が極めて重要となるという。

【次世代リーダーに必要な要素と育成のステップとは?】に続く

この記事の専門家

中小企業診断士

北村 和久

早稲田大学教育学部卒業。システムインテグレーターにて法人営業を経験後、経営企画室で中期経営計画の策定・推進に従事。2018年中小企業診断士登録後、「経営者の右腕育成ナビゲーター」として、経営者と右腕の関係性強化を通じた競争力向上への貢献を志に、日々奔走中。

得意分野

中期経営計画策定・推進

経営者の右腕育成支援

ビジネスフレームワーク研修

IT活用戦略立案支援

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