ビジネス心理学の勘所 vol.12 ~人材流出を防ぐポイントとは 02~

執筆者:榎本 博明

更新日:2019年11月28日

(vol.11のつづき)

ワークバリューをつかむ

従業員の不満の理由がわからないという経営者や管理職の声をよく耳にしますが、就職や転職の際にこだわる点が人によって異なるため、なかなか理解しにくいのです。

仕事や職場に何を求めるかという価値観をワークバリューと言います。
生活の安定が最優先事項だという人もいれば、自分の成長を実感できることが何よりも大切だという人もいます。高収入にこだわる人もいれば、収入よりもやりがいを重視する人もいます。仕事の内容そのものへのこだわりが強い人もいれば、職場の人間関係や雰囲気の良好さへのこだわりが強い人もいます。

したがって、人材流出を防ぐには、従業員の仕事や職場に対する不満を解消もしくは軽減すべく、面接などを通して個人個人のワークバリューをつかむ必要があります。
 
ワーク・バリューにはさまざまな要素がありますが、私はつぎのような11の要素を抽出しています。

①物理的に快適な職場環境、②良好な職場の雰囲気、③上司との良好な関係、④プライベートな時間との両立、⑤安定性、⑥高収入、⑦福利厚生の充実、⑧納得のいく人事評価システム、⑨仕事や職場の社会的評価、⑩仕事のやりがい、⑪自分自身の成長の実感

面接だとなかなかホンネがつかみにくいということもあります。そこで、職場や仕事の仕組みの改善のために、匿名の意識調査を実施するのもよいでしょう。従業員たちのワークバリューの構造を知ることで改善のヒントがつかめます。

従業員の側としても、このリストをもとに自分の中のこだわりや優先順位を整理してみるのもよいでしょう。とくに今の仕事や職場への不満が募ってきたときなどは、ワークバリューのチェックが欠かせません。

(おわり)

この記事の専門家

MP人間科学研究所代表

榎本博明

心理学博士。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て現在、MP人間科学研究所代表。心理学をベースにした企業研修や教育講演を行う。『仕事で使える心理学』『モチベーションの新法則』『ビジネス心理学100本ノック』『心を強くするストレスマネジメント』以上、日経文庫、『「おもてなし」という残酷社会』平凡社新書、『「やりたい仕事」病』日経プレミアシリーズなど多数。

ミラサポおすすめコンテンツ

サービスを利用する
補助金など支援情報
無料派遣専門家
地域プラットフォーム
専門家派遣・電子申請のご利用は、こちらより企業IDをご登録下さい
ビジネスを創造する
ビジネス創造コミュニティ
業務「アプリ」マーケット
ミラサポビジネスプロジェクト/アワード
補助金・助成金ヘッドライン
軽減税率対策補助金
受動喫煙防止対策補助金
IT導入補助金
やってみるもんです。中小企業も!働き方改革
ミラサポ活用術
ページトップに戻る