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商売繁盛コミュニケーション♪

商売繁盛体質のセルフチェックをしてみましょう

商売において、コミュニケーションの大切さはよくわかっているのに、なぜかうまくいかないという声を、よく耳にします。

母親が商工会の職員であったこと。私自身も小規模事業者として、経営指導員の方に救われたこと。講師として全国各地を回り、商工会、商工会議所の会員の方々や経営指導員の方々と交流をさせていただいたこと。そうした経験をもとに、感謝をこめて、「商売繁盛コミュニケーション♪」の楽しさと効果を綴っていきたいと思います。

まずは、商売繁盛体質かどうかのセルフチェックから始めましょう。

1 笑顔で相手に接することを心がけていますか。
2 明るい声で、自分から挨拶をしていますか。
3 相手の話を、楽しそうに聴いていますか。
4 常に数字を意識していますか。

当たり前のことですが、意外と見落とされがちな項目です。
人には自分の話を聴いてほしいという思いがありますが、それは自分に好意を持ち、自分も好意を持つ人に話を聴いてほしいのです。

まずは、「あなたには話しやすい」と思ってもらうことから始めましょう。
そのためには、上記の項目で花丸をとれるくらい笑顔になり、明るい声をかけ、楽しそうに話を聴く(楽聴をする)ことが大事です。

日頃の自分の姿を思い浮かべてみて、いかがでしょう。
あなたは、あなたに話したいと思えますか?

次回からは、具体的な業種をあげて、商売繁盛の秘訣をお伝えしていきます。

笑顔と明るい声で、パワースポットになりましょう

落ち込んだ時や悩んだ時は、どこかでパワーチャージをしたくなるものです。商売をするだけではなく、元気を贈ることができれば、あなたのいる所がパワースポットとなり、人やモノが交流する場所になります。それを、ビジネスでは「商売繁盛」と呼ぶのです。

大阪府松原市にある、「心にひびくおいしいお米 おくさま印」でお馴染みの『幸南食糧株式会社』。業界で初めてISO9001を取得し、徹底した品質管理を約束。さらに、「笑顔大好き!」を合言葉に「元気で明るいあいさつ日本一の会社」を目指し、全社員が一丸となって取り組んでいます。会社に伺うと、輝く笑顔での「こんにちは!」「いらっしゃいませ!」のお迎えの言葉が、まるでシャワーのように降り注ぎます。おもてなしを学ぶ上でも大変参考になると、多い時では、月に10件以上の会社(工場)見学があるといいます。

社員同士の日常のあいさつは、笑顔+明るい声+握手の「元気体温計あいさつ」。笑顔で握手をすることで、相手の状態を把握するとともに、お互いに元気を交換。まさに、心を通わすコミュニケーションが行われているのです。

笑顔のあふれる会社は人を元気にし、声が大きい会社は伸びる勢いを持つと感じます。相手との距離を縮め、さらにパワーアップをはかる「元気体温計あいさつ」。チーム力アップのためにも、試してみる価値は大いにありそうです。

「名前」と「返事」でプラスを呼びこみましょう

エステや美容室は、女性にとって「自分へのご褒美」。キレイになるのはもちろんですが、求めるものは癒しとくつろぎの時間です。

「技術と会話で10(満点)の仕事をしよう!」が目標の、滋賀県大津市にある美容室『pick up』。技術力での満足はもちろん、心地よさを届けようと、会話の内容を工夫したり、お客様の好みを覚えたり、スタッフそれぞれが心を配っています。スタッフ1人当たりが1日に対応するお客様は、10人前後。けっして少なくはないお客様と、心をこめたコミュニケーションを行い、必ずお名前でお呼びすることで、「あなたが大事」を伝えます。

「名前」は、実はとても大きなプラスの言葉。自分の名前をちゃんと呼びかけられると、相手への親しみや好意が生まれます。さらに、名字より下の名前で呼ばれる方が、親しみを増すと言われています。大人になると、名字で呼ばれることがほとんどですので、フルネームを覚えてもらうと、それだけで嬉しいもの。ぜひ、お客様はフルネームで覚えましょう。

「名前」と対になるプラスの言葉が「返事」。名前を呼ばれても返事をしないのでは、コミュニケーションの生まれようがありません。些細なようで、とても大切なこと。名前を呼ばれたら、笑顔で明るい返事をしましょう。

「はい!」から始まるコミュニケーションを忘れずに。

笑顔とアイデアでファンを増やしましょう

大人の寄り道の定番「居酒屋」。のれんをくぐると、疲れも吹き飛ぶ元気な「いらっしゃいませ!」。その一言が、後のビールの美味しさを左右します。

お客様を見てすぐに笑顔で「いらっしゃいませ」ができたら60点。それ以上の点数は、「相手の心をつかむ笑顔」と「心地よく響く明るい声」で加算されます。100点を目指すなら、お客様がいらっしゃる前から笑顔でスタンバイしましょう。普段走っていない人は、急に全力では走れないでしょう?笑顔にも十分なウォーミングアップが必要です。鏡の前の笑顔チェックなど、現場に立つ前から準備をすることで、本当のお迎えの笑顔、輝く笑顔になり、それが、おもてなしの心につながります。

兵庫県神戸市にある『ワクワク本舗』は、地元の食材や「ありがとう農法」で育てた野菜を使った美味しい料理と、笑顔いっぱいの親しみやすい接客が売り物。「カラダが喜ぶコース料理2500円~」などの手軽な価格は女性客にも人気で、リピーターが多いのも特徴です。

予約席につけられた手書きの「ウェルカムカード」も、お客様を笑顔にするおもてなし。1週間前までに予約をすれば、デザートに「メッセージプレート」を付けたり、「くす玉」を用意というサービスもあり、まさにワクワク。

笑顔の接客にアイデアをプラス。ちょっとした心遣いの積み重ねが、「もう一度行きたい!」を作るのですね。

「聴く」ことでお客様の心をつかみましょう

コミュニケーションの基本は「自分から一歩前へ」、そして「相手への思いやり(想像力)を持つ」こと。

相手の状況を把握するには、よく見ること、そして何よりよく聴くことです。

相手の言葉に耳を傾ける「傾聴」をさらに深めて、「敬聴」をしてみましょう。その心は、「教えてください」「学ばせてください」。謙虚に話を聴くことで見えてくるものがあり、次の一歩につながります。

さらにコミュニケーション力を発揮するなら、「楽聴(らくちょう)」を取り入れてみましょう。「楽聴」とは、文字通り楽しそうに、興味を持って話を聴くことです。義務感や使命感ではなく、関心を持って話を聴いてもらうと、相手は話しやすくなり、信頼関係も生まれます。

滋賀県大津市の保険代理店『株式会社リニアティ』では、お客様の話を聴くことを何より大切にしています。仕事のこと、家族のこと、時には人生相談になりつつも、穏やかな笑顔で、しっかり聴く姿勢を貫いています。相手の情報と状況を把握したうえで、本当に必要な保険を提案する、いわば保険のホームドクター的存在です。こうした地道な努力が実り、ここ数年の売り上げは2割増しで上昇中です。

楽しむことは、プラスの空気を呼び込みます。「レッツ!楽聴」。話を聴くことの中に、仕事のヒントも見えてきそうです。

「ほめ言葉」の効果を楽しみましょう

チーム力で勝負するなら、ぜひ取り入れたいのが「ほめる」こと。相手を認め、ほめることで、チームの空気が変わります。

ほめることとお世辞を言うこととは違います。心にもないことを口にするのがお世辞。心に響いて「いいね!」と思ったことを、素直に伝えるのがほめ言葉。「素敵ですね」という言葉も、具体的にどこがどう素敵なのかを付け加えることで、相手の心に届きます。

ほめる時は「アイメッセージ」が効果的です。「アイメッセージ」の「アイ」は、「私」。コミュニケーションの中では、さらに「愛」と「逢い」を加え、「私が、愛情を持って、出逢いに感謝して伝える言葉」と捉えています。

安心・安全で美味しいものをお届けすることにこだわり、アイデアスーパーとして地元に愛されている『ガンピー穀物倉庫』(兵庫県豊岡市)。今年度から、社員同士で「感動の行動大賞」「挨拶気配り大賞」「きれい好き大賞」などの表彰を始めました。上司も部下も関係なく、それぞれにいいと思った人に贈るので、仲間をよく見ていいところを見つけたり、自分の行動にも気を配るようになったといいます。嬉しい変化として、賞にかかわらず、相手をほめるようになりました。

一日一つほめ言葉。ちょっとした言葉がけで、心地よいコミュニケーションが生まれ、お互いを理解し、応援する空気が生まれます。試して、実感!してみてくださいね。

商売の基本!口(くち)コミュニケーション

人と人とのつながりの中で商売は広がっていくと言われますが、その基本は「口コミュニケーション」。特に女性は、美味しいお店やお気に入りのお店を見つけると、人に話したり連れて行きたくなったりするものです。

兵庫県神戸市にある、古民家を改修して作られた『茶房 陶楽庵』は、街中の隠れ屋のような佇まい。もともと陶器を扱っていた店主が開いただけあり、すべてこだわりの器でサービス。コーヒーカップを自分で選ぶこともできます。高い天井で開放感があり、家にお邪魔したようなリラックス感がいいと、口コミで広がったお店です。

さらに最近では、口コミ+ネットの力。お店を訪れた方がブログやFBで発信し、宣伝をしてくれることが増えました。平日でも午後2時~夕方は、女性客を中心に、店内38席がほぼ満席状態で、地元のコミュニティ的存在ともなっています。

口コミで広がるとは、ファンが増えること。チェックポイントをあげてみましょう。

1 お客様が、誰かに話したくなったり、写メを送りたくなったりするものがあるだろうか。
2 お客様が、また訪ねたくなる時間を提供できただろうか。
3 お客様に、ちゃんと感謝の思いをお伝えできただろうか。

コミュニケーションは、お互いの心を開いて言葉を交わしながら、心地よい時間と空間を作ること。お客様に居心地のいい「コミュニケーションの場」を提供し、魅力発信につなげたいものです。

新たな魅力をプラスして、「お得感」を届けましょう

今あるものを利用して、新しいサービスが見つけられないか...どの事業者の方も、一度は考えたことではないでしょうか。

「神戸スイーツタクシー」「六甲おろさないタクシー」など、ユニークな企画とホットなサービスで人気の『近畿タクシー株式会社』(兵庫県神戸市)。タクシーは、人・物・場所をつなぐのが仕事。そこに何か付加価値をつけることで「値ごろ感」が生まれ、新たな魅力発見につながるのではと、こうした企画がスタートしました。

神戸スイーツを愛する運転手さんの案内で、神戸の観光地と美味しいスイーツ店を巡る「神戸スイーツタクシー」では、お客様を喜ばせたい!との思いから、運転手さんがお客様のお名前を前もってお店に連絡し、ケーキにメッセージプレートを添えるおもてなしが始まりました。

お客様をお送りすることも、メッセージプレートを書くことも、もともとある仕事ですが、それを組み合わせることで新しいサービスが誕生。サプライズに喜ぶお客様の笑顔は、運転手さんやケーキ職人の方のモチベーションアップにもつながりました。協力店は、今では30店を超えています。

見慣れたものの中に光るものがあり、それを見つけ活かしていくことが、商売繁盛につながります。
一人ではできないことが、コミュニケーションの力で可能になります。
あらためて、心を開き、心を合わせることの価値を考えてみたいものです。

ちょっとした心がけで、ご縁をつなぎましょう

仕事は、人との関わりの中で生まれ、出逢う人やものがきっかけとなり、新たな展開につながります。

兵庫県養父市の『ピーター・パン』は、注文販売のみのパン屋さん。国産米粉を使ったパンや焼き菓子が好評で、以前ショッピングセンター内で店舗販売をしていた頃からの、根強いファンに支えられています。子連れのお客様が他の買い物をする間、お子様やベビーカーを預かるなど「子守りをするパン屋さん」としても親しまれていました。

「パンの美味しさは焼き立てから7時間」と言われることから、地方発送の際は、美味しいうちに冷凍して送るスタイルをとっていました。そこに地縁血縁のご縁がつながり、養父市で1軒しかない『八鹿豚の養豚農家おだがきさん』とのコラボで、八鹿豚のハムやベーコンにピザパンを合わせた「ぶーたーぱんセット」(冷凍発送)が生まれました。

商品へのこだわりや品質の良さに、お客様への思いやり(想像力)と行動力が加わることで、商売は広がっていくと感じます。

つながりを大事にするとは、相手をよく知ろうとし、喜んでもらえるものを提供しようと心がけること。ちょっとした心配りや優しさが心に残り、何かの時には「お声がかかる」のです。

「何もしていない」ようで、「心に残る何か」をしている小規模事業者の方は多いと思います。その隠された「輝く芽」を、ぜひ見つけてみたいものですね。

プラスのコミュニケーションで、チーム力をアップしましょう!

想いは、声にして、文字にして、しっかり伝えなければ、いいコミュニケーションは生まれません。

「珍味を極める」を行動の指針とし、営業職を「お客様繁盛係」と呼ぶ「TEAM GOGYOFUKU」こと『株式会社伍魚福』(兵庫県神戸市)。すばらしくおいしい珍味を造ることと、お客様に喜ばれる商いに力を注ぎ、今年で設立60周年を迎えました。

2010年から始まった、社員・パートの全員が提出する150文字の「提報」は、それぞれの目線で見つけた「会社をもっとよくするためのアイデア」。社内の備品管理やシステム、新商品や接遇にわたるまで幅広い提案が出され、その中から、いくつもの改善や商品開発が行われました。

提案された情報を社員が共有することで、部署を超えた意見交換が活発に行われ、プラスのコミュニケーションが生まれました。自分の提案で会社が変わることを実感し、やる気アップにもつながっています。

社員同士で感謝の思いを伝える「ありがとうカード」も、大切なコミュニケーションツール。日々の業務の中で「当たり前」ではなく「ありがたい」と感じることを見つけ、それを言葉にすることで、チームワークが強まります。

チーム力が上がれば、お客様にいろいろなアプローチができます。個人の力を高めながら、団体戦で勝負。お客様に愛される会社を目指すなら、まずは社内から取り組んでみたいものですね。

心をこめて、語る門(かど)にはファン来(きた)る

「できればクレーム無しで仕事をしたい」「お客様に満足していただき、リピーターに、さらにはファンになってほしい!」とは、事業者のみなさんの共通の願いだと思います。

各種大型小型サイン・ディスプレイの製作から取付けまでを行う、『株式会社大久保工作所』(兵庫県神戸市)は、昭和54年の会社設立以来、一度もクレームが来たことが無いという稀有な会社です。「安くていいものを提供するにはどうすればいいか」を常に考え、技術力での満足だけでなく、コミュニケーション力でもファンを増やしています。

大型の看板やネオンサインなどは、紙面上のデザインと実物ではイメージが違うことがあります。看板を製作・設置するにあたり、お客様の要望を十分に「聴き」、お客様の疑問や質問に丁寧に答えるのはもちろん、想定される状況や、先を考えてのアドバイス、コストダウンにつながる提案など、お客様に納得していただけるまで、あらゆる角度からしっかり「語り」ます。その上で、お客様に判断し決めてもらうことで、後のクレームを無くすことができるのです。

コミュニケーションの中では、「話す:聴く=1:2」。相手の思いを真摯に受け止め、相手の立場を考え、本当にお役に立てるものを提案する姿勢で語る言葉は、心に響き、そこまで考えてくれたのかという感動を呼び起こします。
ぜひ、笑顔と共に贈りたいものです。

「コミュニケーションの力」で商いを広げましょう

商売は、お客様があってこそ成り立ち、支えてくれる仕入れ先や外注先、様々な人の力が合わさって広がります。業種は違っても共通するのは、「コミュニケーション力が求められる」こと。

淡路島・由良港(兵庫県洲本市)で水産加工業を営む『武田食品冷凍株式会社』は、今まで誰も目を向けなかった天然わかめを商品化することで、新たな販路を開きました。

先代から受け継がれている「仕入先を大切にする」「自分だけが儲けない」「同業者と仲良くする」の3つの教え。そこに「地域を元気にしたい」との思いが加わり、『淡路職人の極み 天然わかめ』が商品化されました。味の良さが評判となり、全国に広がり始めています。

最初はわずか3人で始めたわかめ漁も、今では30人を超える漁師が参加するようになりました。わかめ漁は、漁の少ない時期の漁師たちの収入源となり、海の環境を守ると共に、地域の活性化にも役立っています。熱意が伝わり、地元の漁協も動き出しました。

繁盛するとは、儲けるだけではなく、事業を持続していく力のあること。言い換えれば、事業を続けてほしいとお客様から望まれること。コミュニケーションを大事にし、お客様や地域に役立ち愛される商売をすることが、結果的には「繁盛」につながると強く感じます。

全国の小規模事業者の方々と、その方々を支える指導員の皆様に大きなエールを贈り、このコラムのまとめとします。
お読みいただき、ありがとうございました。

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