Vol.21  高い挑戦意欲を持った人が集まる!新たな息吹を探す第二創業・再チャレンジコース

地域で創業を目指す方を対象に、創業に必要な財務・税務などの基本的知識の習得や、創業に向けたビジネスプランの作成をサポートする「創業スクール」が、2014年8月から全国各地で開講されています。
創業希望者のニーズにあわせ、【1】ベーシックコース、【2】第二創業・再チャレンジコース、【3】女性起業家コースが設定され、カリキュラムもコースの特徴や実施機関の強みを活かした内容が用意されています。
今回は群馬県の『群馬県商工会連合会館』で開催した「創業スクール 第二創業・再チャレンジコース 「ぐんま第二創業塾」」での受講者の声、群馬県商工会連合会の取組みや今後の課題についてご紹介します。(2014年11月29日時点)

受講者インタビュー:新しい事業を考える時間が取れる

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(左から渡邉和典氏(渡邉ファーム 野菜のソムリエひろ味工房)、鈴木達理氏(鈴木企画)、細田靖尋氏(中央企画株式会社))

ミラサポ事務局:今回ぐんま第二創業塾 第二創業・再チャレンジコースへ参加された目的をお聞かせください。

鈴木さん(鈴木企画):不動産企画管理の事業を行っており、商工会青年部に所属しています。その事務局の親しい友人に自身のやりたいことを相談していたところ、創業スクールに関するセミナーの資料を渡され直ぐに申し込みをしました。
今考えていることを事業にしたいと思っても、普段の取引関係者ではなくフラットに相談できる相手が自営業者にはなかなかいなかったりするのですが、同じ思いを持った多くの受講生と話ができ、自身のモチベーションを高められることが良いと思い、今回参加しました。

渡邉さん(渡邉ファーム 野菜のソムリエひろ味工房):親が日頃お世話になっている商工会さんからスクールのチラシを頂き、それを見せられたのがきっかけです。
現在、事業の6次化により加工商品を手掛けるようになりましたが、これからの時代の流れを見据えた上で、現在の商品のままでいいのか、これから求められている商品とはどのようなものかを知りたく、参加しました。

細田さん(中央企画株式会社):全国に完成形の機械を提供する事業を行っています。会社は愛知県にありますが、取引先が群馬に数社あり、その取引先から紹介を受け参加しました。
紹介された取引先も参加しており、今後その取引先とコラボレーションを実現させることが参加した目的です。

ミラサポ事務局:第二創業における問題点としてどのようなものがありますか。

鈴木さん:既に事業を行っていますし、目指す目標とそれに対する気持ちも十分あるのですが、どのようにすれば上手く目標に到達することができるのかに確信が持てないところです。また、その方法を知りたいと思っても、調べること自体に時間がかかり、そもそも日々忙しく仕事をする中で調べる時間を取ることがなかなかできません。

細田さん:これからスタートする夢いっぱいの創業とは異なり、第二創業は既に事業を実際に行っているので、先行きに対する不安はとにかく大きいですね。「0」から始める夢がある創業に対し、第二創業は既に「10」であり、場合によってはその事業の延長線が既に社会的にマイナスに振れていることもあります。

ミラサポ事務局:創業スクールに参加して自身のためになったことはありますか。

鈴木さん:自社の強みが分かることで、自分がやりたいこと、やらなくてはならないことが明確になったことです。初めは漠然とした事業計画でしたが、経理・財務など数字面などの色々な指標でもって、事業を評価する方法を学ぶことができました。
事業を始めることについて確信を得ることは難しいのですが、費用と時間をかける中で少しでも有効な手法を学び自分に自信を付けたい。そんなときの後押し、サポートをしてもらえるという点で創業スクールに参加してよかったと思います。

渡邉さん:5年、10年先の自身のビジョンが明確になってきました。
もうひと加工が行えれば、他の商品と差別化が図れる、付加価値を持った商品ができるのではないかという考え方について、創業スクールで学べたことはよかったです。
また、同業種の集まりではなく、自分の知らない他業種の方々から色々な情報を聞けますし、今後事業を行う上で有効なネットワークを広げることができるのもよかったです。

細田さん:今、自身が持っている知識・経験をベースにして、異業種への取り組みを行うための擦り合わせができることがあります。中小企業が大企業との差別化を行っていく上でのコラボレーションをこの場で図ることができます。
また、自身がやりたいことの優先順位立てができること、今までやってきたことが間違いないということを双方向によるコミュニケーション形式の講義に参加することで確認することができました。

実施機関インタビュー:第二創業は言うならば経営革新

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ミラサポ事務局:まず、今回「創業スクール」の実施機関になられた目的をお聞かせください。

群馬県商工会連合会 経営支援課 / 専門経営指導員 根岸 稔氏:地域創業促進支援事業(創業スクール)という事業名が表しているとおり、基本的には創業を応援する事業です。国の施策の方向性として創業率を向上することももちろん大事なことですけれども、一方で我々は既存の会員企業の継続的な事業発展のお手伝いをすることが使命となります。
第二創業は、言ってしまえば経営革新です。我々は昔から「経営革新塾」というものを行っていましたが、既存事業をしている人が持続的に事業を発展できるようにするための支援の一環として、今回、第二創業・再チャレンジコースを是非実施し、既存の事業者の支援をしていくべきだということになりました。

ミラサポ事務局:スクールの運営において工夫したことはありますか。

根岸 稔氏:技術論は今までも教えていました。ただ、やはりテクニックから入ってしまうと、話の内容に納得感を得ることは出来るのですが、なかなか行動に移ることができないことが多いです。ですので、今回の創業スクールでは全4回のうち、多くの部分で「考え方」を中心に学べるようにしました。
成功事例を紹介する講座・セミナーは多くありますが、人がやっていることを学ぶことは、「自分の考えがある人」には有効なのですが、「自分の考えをもっていない人」がいきなりテクニックから学んでしまうと、結局、自分のビジネスに落とし込むことができないことが多いです。
ビジネスモデルを作るには、やはり自分がやりたいこととか、経営革新の必要性を踏まえた上で、どこに向かっていくべきかをよくよく考える必要があります。
今回のスクールでは自分の考えを文字に落とすという作業を通じて、「自分のやりたいこと」とか「できること」、「世間的に見て事業可能性があるのか」を色々な意味で整理整頓し、それにより初めて第一歩が踏める、行動のきっかけ作りになるカリキュラムを考えました。

現状に対する問題意識と、変わることへの挑戦意欲が高い

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ミラサポ事務局:第二創業・再チャレンジコースの受講者について教えてください。

根岸 稔氏:ゼロからの創業とは異なり、危機意識、問題意識を持っている方の参加が多いと思います。現状の経営が厳しい、このままではいけないという危機感を自ら持たれているのだと思います。
また、挑戦意欲もある人が多いです。人は口で言うほど、実際に変わったことをすることはできません。現状維持に普通は流れがちになってしまいますが、そういった中であえてリスクをとってでも、自社で持っている経営資源を上手く使い、新たな事業展開に挑戦していきたいといった意欲がある方が多いです。

ミラサポ事務局:今後の課題をお聞かせください。

根岸 稔氏:受講者は既に事業を行っている方ばかりですので、地域に戻れば地域の商工会の会員企業です。今後のご支援の内容としては、地域にある商工会を通じて、今回のスクールで明らかになった経営課題克服のお手伝いを引き続き行えればと思います。
地域の商工会には経営指導員がおります。商工会が実行支援をし、商工会連合会が得意分野である補助金の活用支援、また国・都道府県の施策活用の支援を行う、万全の体制が整っています。今後の事業化に向け受講者がビジネスプランをブラッシュアップする中で、「今日が終わりではなくてスタートである」という気持ちで、皆様のハンズオン支援に強みを発揮していくことができればと思っております。




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