Vol.24 革新的ものづくり・サービス開発に取組みませんか?

中小企業・小規模事業者のものづくり・サービス分野におけるイノベーションを促進するために、さまざまな支援が行われています。
今回は、中小企業・小規模事業者向けイノベーション促進施策の変遷、過去の利用実績、活用事例などをお伝えするとともに、平成26年度補正予算、平成27年1月に閣議決定された平成27年度予算案も踏まえた、今後の支援施策情報もお届けします。
平成27年1月21日に開催した『ものづくり中小企業における支援策の活用と成果事例のビジネスマッチングセミナー』における、中小企業庁 経営支援部 技術・経営革新課 平井淳生課長の講演内容をご覧ください。

中小企業・小規模事業者のものづくりを継続して支援!

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広く中小企業政策は、戦後から現在にかけて、時代、時代のニーズに応じて基本理念が見直され、それに基づくさまざまな支援施策が整備されてきました。
現在は、中小企業政策の課題を、主に「少子高齢化」、「過疎化・都市一極集中」、「女性・若者の雇用問題」、「国際競争の激化」、「IT化の進展」と捉え、その対策として①小規模事業者に光を当てた施策の再構築、と②我が国の強みを支える中小企業の新たなチャレンジの応援、を考えています。
そのうち②では、新たなものづくり・サービスの促進を掲げ、引き続き、ものづくり・サービス分野における中小企業・小規模事業者向けのご支援を行ってまいります。

ものづくり支援は幾つかの法律に基づき、実施されます。その重要な1つが「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(以降、「中小ものづくり高度化法」)です。本法律は、日本における製造業の国際競争力強化、および新たな事業の創出を図るため、中小企業が担う「特定ものづくり基盤技術」の高度化に向けた研究開発と、その成果である技術の利用促進をご支援することを目的にしています。本法律の下、「特定ものづくり基盤技術」を指定し、該当技術を高度化するための指針を策定します。中小企業・小規模事業者の皆様には、その指針を受けて「特定ものづくり基盤技術研究開発等計画」を作成いただき、国に認定申請を提出いただきます。認定受領後は、信用保険の限度額拡大、特許に関する費用負担の軽減、融資の優遇、申請が採択された場合に補助金などの支援策を活用することができます。

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事業者の実態に合わせて進化を続ける「サポイン事業」

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先に述べた、「中小ものづくり高度化法」に基づく計画認定を受けた中小企業・小規模事業者が活用できる補助金が、「戦略的基盤技術高度化支援事業」(通称、「サポイン事業」)です。
平成27年度予算案では、「革新的ものづくり産業創出連携促進事業」を提出しました。予算案額は128.7億円です。本補助金は、中小企業・小規模事業者が、大学、公設試などの研究機関と連携した共同体で研究開発などを行う場合に、費用が補助されます。条件に応じて補助率が変わりますので詳細はPDF資料をご確認ください。補助金は初年度のみでなく、毎年度採択されれば最長で3年間活用いただけます。2年目、3年目の方もぜひ申請いただければと思います。


「サポイン事業」も、時代の情勢とニーズに合わせて制度見直しを行っています。平成25年度から平成26年度にかけては、「特定ものづくり基盤技術」および指針を見直し、22技術あった「特定ものづくり基盤技術」を、機能ごとに再区分し11技術に変更しました。当時、3Dプリンターなどが流行していましたが、見直す前の22技術に当てはめようとすると機能の一部がどこに一致するか判断に迷い、研究開発事業の実態に即していないのではないかと考えました。事業者やユーザーにとっては、出来あがった部品、製品がすべてです。そこで、ものづくりのポイントを2点に整理しました。1点目は、図面どおり正確に形がつくれ、精密に加工ができること、2点目は複雑な形であっても自由な立体が造形できることです。この考えの下、利用者視点で機能別に技術を再分類した結果がこの11技術になっています。
また併せて、それまで支援対象を研究開発までとしていたところを、研究開発をした上での販路開拓への取組みまで、拡張する変更も加えました。

平成26年度から平成27年度にかけては、11技術に、新たに12技術目の「デザイン開発技術」を追加することを検討しています。「日本再興戦略2014」でも規定されているとおり、中小企業・小規模事業者は、自らマーケットニーズを捉え、それをデザインしていくことまでを求められるようになっています。デザインには、操作性、ユーザビリティ、機能知、安全性などさまざまな視点が関係するため、現在、専門家を交えて議論がなされている状況です。
これまでの「サポイン事業」の活用実績、「サポイン事業」を活用して実際に事業化した成果事例をご紹介しています。詳細はPDF資料をご覧ください。 当日の講演の様子はこちら

新しい

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前述の「サポイン事業」(平成27年度予算案)の事業開始は少し先ですが、その前に活用できる支援施策を設けています。平成26年度補正予算に基づく「ものづくり・商業・サービス革新事業」です。平成24年度補正予算以降実施しているもので、平成26年度補正予算額は1,020.4億円です。
こちらは、地域を支える中小企業・小規模事業者の事業はものづくり分野のみでないとの考えから、ものづくりのみに限らず、サービス開発に係る費用も補助の対象になります。ものづくり分野については、「特定ものづくり基盤技術」を活用した画期的な試作品開発、生産プロセスの革新を行う際に活用できます。サービス分野では、「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」に示された方法で、革新的なサービスの創出などを行う際に活用できます。
本補助金は、「サポイン事業」と異なり、共同体でも1社でも申請が可能です。

平成25年度補正予算から平成26年度補正予算にかけては、一部内容を拡充し、サービス分野について、設備投資を伴わない革新的サービスの開発費用(「コンパクト型」)も補助対象に含めました。例えば、クラウドなど外部リソースを活用しサービス開発を行う場合などがこれに該当します。
各補助率は2/3ですが上限額がありますので、詳細はPDF資料をご覧ください。

また、平成25年度補正予算の採択事例もご紹介しています(PDF資料 P.23:左側からものづくり分野、中央・右側が商業・サービス分野の事例)。 こちらを参考にしていただきつつも、まだ事例にもなっていないような新しいことをぜひ考えついていただければと思います。
*平成26年度補正予算は平成27年2月3日に成立

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研究開発技術を事業化するために

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その他、中小企業・小規模事業者のものづくり技術を支援する制度として、「中小企業技術革新(SBIR:Small Business Innovation Research)制度」があります。先にアメリカで施行されていた制度を日本流にアレンジして創設したもので、研究開発と、そこで完成した技術の事業化をご支援することを目的にしています。
「SBIR制度」では、他省庁の分野も含め、中小企業・小規模事業者に向けた「特定補助金」などを交付し、補助金をはじめ、特許料の軽減、信用保険の保証枠の拡大などの支援措置により事業者の技術普及活動を促進します。平成26年度の中小企業・小規模事業者向け「特定補助金」額は455億円(目標値)で、111本の支援内容が閣議決定されています。
「特定補助金」の活用実績は近年は横ばいですが、研究開発の際には、ぜひお役立ていただければと思います。

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税制・資金調達の優遇でもイノベーションを後押し!

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中小企業・小規模事業者が研究開発、技術を活用した事業化などを進める上で重要な、税制と資金調達に関する支援施策もご用意しています。

税制では、 (1)設備投資に使えるものと、(2)研究開発に使えるものがあり、それぞれ大きな控除率を設けています。
(1)の「中小企業投資促進税制」は、生産性向上に資する大きな設備投資などを行う際に、税制優遇の上乗せ措置を適用できます。製造業のみでなく、商業・サービス業でもお使いいただけます。(2)の「研究開発税制」は、研究開発における研究者の人件費などの試験研究費について、税制優遇措置を受けることができます。詳細はPDF資料やホームページをご覧ください。


資金調達では、「特定ものづくり基盤技術」を活用する場合に、低利融資制度である「企業活力強化資金」を利用できます。本制度は2種類、 Ⅰ「ものづくり財投」と、Ⅱ「サポイン財投」があり、後者は認定計画書の策定・申請が必要です。詳細はPDF資料をご覧ください。

今後も、さらに皆様のものづくり・サービス分野におけるイノベーションが進むよう、支援施策の整備を行うとともに、情報発信をしてまいりたいと思います。

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