Vol.46 すべては「稼ぐ力」のために。中小企業の最新の取り組みを紹介!

"サービス産業の生産性向上"をテーマに開催された「伸び盛り企業会議2017」。
シンポジウムの冒頭では最近の中小企業・小規模事業者政策について中小企業庁長官官房参事官による基調講演が行われました。講演で語られたポイントを通して、中小企業や小規模事業者の生産性向上をサポートする中小企業庁の取り組みをご紹介します。
※本記事は2017年3月6日時点の取材を基に執筆・掲載しています。

最終ゴールは稼ぐ力をつけること。

中小企業庁_長官官房_参事官_桜町道雄氏


中小企業庁 長官官房 参事官
桜町 道雄 氏

アベノミクスによる経済の好循環実現の大きな柱の一つが生産性の向上です。調査結果からもわかる通り、中小企業・小規模事業者は大企業と比べて、製造業、非製造業ともに労働生産性は概して高くありません。

事業者のみなさんが、ご自身の事業の生産性を高めていくことをサポートするために、我々中小企業庁は様々な取り組みを行っています。単に生産性を高めることがゴールではなく、事業者のみなさんに「稼ぐ力」をつけていただくことこそが重要なポイントと考えています。

昨今「賃上げ」、つまり従業員の賃金の引上げが重要な政策課題の1つに取り上げられています。消費を刺激し、経済の好循環につながる「賃上げ」の原資を得るためにも「稼ぐ力」をつけることが大切です。そのために、例えば親企業と下請取引をされている事業者のみなさんがきちんと利益を手元に残せるよう、「下請取引の適正化」にも我々中小企業庁は取り組んでいます。

生産性を高め、下請取引を適正化し、稼ぐ力をつけて、従業員のみなさんの賃金を上げていく。
そのような理想的な流れをめざして、我々中小企業庁は中小企業および小規模事業者のみなさんのサポートを行います。

経営強化法で「稼ぐ力」をバックアップ

講談会の様子

中小企業事業者のみなさんの生産性や経営力の向上を応援する法律、「中小企業等経営強化法」が2016年7月1日から施行されました。

事業者の皆さんが自ら経営力向上計画を作って申請を行い、認定を受けることで、3年間固定資産税が半分になる軽減措置が受けられます。
また、低利融資や債務保証など資金繰りの支援も受けられます。


施行から約半年以上経ちますが、2017年3月末現在で1万8,242件が認定されています。
そのうち約7割にあたる1万3千件が製造業です。平成29年度の税制改正ではサービス産業にも使いやすいように工夫をしています。
例えば、固定資産税の軽減対象設備はこれまで製造業で多く使われている「機械装置類」を対象にしていましたが、サービス産業でも使われるような空調設備、業務用冷蔵庫、陳列棚など固定資産税の軽減対象設備の拡充が今回の税制改正のポイントです。


生産性や経営力向上のために具体的にどんなことをしていけばいいのか、各業界団体が経営力向上推進機関として製造業、旅館業など事業分野別に指針を定め、公表しています。ご自身の会社で取り組むべき対策を指針をもとに計画を立て、ぜひ申請を行ってください。

IT初心者に対しても導入をしっかりサポート

IT初心者に対しても導入をしっかりサポート

大企業と比べて生産性が高い中小企業は、製造業では1割、非製造業では3割存在します。
それらの企業に共通する特徴としては、設備投資やIT投資に積極的に取り組んでおり、一人あたりの賃金が高い傾向にあることが挙げられます。
特にIT投資を積極的に行っている企業は利益率や売上が高い傾向にあり、 IT導入は人手不足の解消や生産性向上にいまや必要不可欠です。


IT導入といっても、例えば経理ソフトを単体で使うということではなく、業務全体を俯瞰してみてITを導入して生産性を高められるところはどこかを検証し、本当に必要なシステムを導入することが大切です。
自社で1からシステムを作り上げることは現実的ではありませんので、業種ごとにシステムを開発しているベンダーのソフトを上手く活用したり、必要に応じて自社の業務用にカスタマイズして活用していただく、そのためのサポートを我々中小企業庁は行っています。現在公募中(2017年3月6日時点)のIT導入補助金もその取り組みの一環です。


そのほか、今後全国で各種イベントやセミナーを行っておりますので、実際に目で見て体験し、いろいろな気づきを得ていただければと思います。
個別に相談されたい方は、全国のよろず支援拠点の窓口でご相談ください。




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