Vol.77 無料で始めるEd‐Techを活用したビジネス講座、「ビジログ」を紹介します!

中小企業の従業員などを対象とした人材育成のプラットフォーム「ビジログ」が、2018年8月からサービスを開始しています。インターネット上などで無料でビジネスに役立つ知識や能力を学ぶことができ、受講履歴や理解度などを可視化して成果を実感できるものです。
今回は、同サービスが提供するカリキュラムやその受講方法などについて、中小企業庁経営支援部経営支援課人材対策係の竹村稔係長、見世慎吾係長に伺いました。
※本記事は、2018年11月27日時点の取材をもとに執筆・掲載しています。

中小企業に役立つテーマを開講

中小企業庁経営支援部 経営支援課人材対策係 竹村稔係長

中小企業庁経営支援部
経営支援課人材対策係
竹村稔係長

「ビジログ」は、平成29年度補正「中小企業・小規模事業者人材育成事業」として中小企業庁が独立行政法人中小企業基盤整備機構に委託して運営する教育サービスです。2018年8月20日からサービスを開始し、中小企業の従業員などを対象とした多様な講座を設け、提供しています。2019年2月末までに全カリキュラムが終了する予定なので、関心のある方はお早めの受講をお勧めいたします。

ビジログは「ビジネススキル」+「ログ(記録)」から名づけられ、中小企業の従業員などの皆さまにビジネスに必要な知識や能力を学び直していただくことを目的としています。
サービスを開始した背景は、人手不足が特に中小企業で深刻化する中、少人数でも生産性を向上させることがその解決策の1つであると言え、人材育成によりその効果を経営者の方に実感してほしいとの考えからです。

中小企業で働く、各部門の将来のリーダーとして期待される人材を主な受講対象としていますが、それに限らず経営者や個人事業主の方も受講できます。また、若手や新人の従業員も受講できますが、仕事に一定期間携わり、課題をどう解決したらよいか、どうやったら活躍できるのか、という漠然とした不安を抱えた方のほうが、より効果を実感しやすいと考えています。

企業の環境に合わせた学びのスタイル

理解度を受講前と後で比較

理解度を受講前と後で比較
(クリックすると拡大します)

ビジログは、以下の3つを事業コンセプトとしています。
(1)Ed-Tech(エドテック)を活用し、時間や場所にとらわれない多様な学びのスタイルを提供
エドテック(Education+Technology)とは、IT技術などを教育に活用することです。ビジログでは、指定の場所に受講者が集まって、課題解決を一緒に考えるワークショップ講座の他、インターネット環境があればいつでも、どこでも受講できるコンテンツも提供しています。

(2)受講履歴等を一元管理可能とし、受講者や受講者が属する企業の経営者・人事担当者に理解度を可視化
サイト上で受講履歴などを確認できる他、理解度診断の結果をチャート形式で表示できます。後述する法人登録を行っている場合は、経営者や人事担当者が、従業員の受講状況などを閲覧することもできます。

(3)中小企業等が中核人材に求める能力と専門知識を従業員の業務や環境に応じて提供
ビジログでは、業種や職種に関わらず社会人として必要とされる「社会人基礎力」や自身のキャリアの棚おろしを通じて3年後の目標設定を行う「キャリア・オーナーシップ」を学ぶ講座の他、7つの「専門知識」に関する講座をカリキュラムとして設けています。経営者はそれぞれの従業員が不足する知識を、理解度などに応じて選択して受講させることができます。

このように、一般的に人材育成に要する資金や時間的な余裕が少ない中小企業の皆さまにとって、企業の環境に合わせたさまざまなスタイルで研修を受けられるのがビジログの大きなメリットです。

        

*ビジログは事業を終了いたしました。

会員登録し、多様な講座から選択

提供する教育コンテンツ

提供する教育コンテンツ
(クリックすると拡大します)

ビジログは、基本的な情報を入力するだけで簡単に会員登録でき、登録や受講は全て無料です。会員登録には「個人登録」と「法人登録」の2種類があります。個人登録は、自主的に学び直したいという人が自ら登録するものです。法人登録は、経営者や人事担当者が企業内の複数の従業員を登録したいときに利用できるもので、所定のリストを提出して申し込むことで一度に登録でき、お申し込みいただいた管理者は、「法人全体の利用情報」をはじめ、「各受講者の利用状況」を閲覧することができます。

ビジログで公開している講座は、図「提供する教育コンテンツ」にあるとおりです。
「社会人基礎力」と「キャリア・オーナーシップ」は、パソコンで例えるとOS(基本ソフト)のような役割で、どんな業種のどんな企業の従業員にも共通して学んでいただきたいカリキュラムです。専門知識は、同じくパソコンで例えるとアプリ(応用ソフト)のような役割で、日常業務の中で課題となり得る、「生産性向上術」や「営業販売術」などの知識を学ぶことができます。
これらのカリキュラムのうち、基本的にはどれから学んでいただいても構いませんが、OSに当たる「キャリア・オーナーシップ」を先に受講していただくことで、自らのビジョンが明確になり、学び続ける姿勢が得られると思います。また、「社会人基礎力」はどんな企業でも通用する能力を高められるのでぜひ受講してみてください。思っていなかった強みや弱みの発見につながります。

自由度と深度が異なる3つの方式

学びのスタイルと効果の相関

学びのスタイルと効果の相関
(クリックすると拡大します)

ビジログでは、以下の3つの受講スタイルを用意しており、いずれの場合も会員登録後、ログインしてサイト上で申し込みます。受講者の仕事の環境に合わせて自由に受講スタイルを選べるようにしており、どのスタイルで受講しても関連性を持った内容を学ぶことができます。

(1)ワークショップ型受講スタイル
全国9カ所に設けられた教室で受講するスタイルです。所要時間は1日(約6時間)で、1つのテーマを1度にじっくり学びたい方に向いています。他の受講者との対話を通じて実践的に学ぶことができます。

(2)双方向ライブ型受講スタイル
インターネットを使って受講するスタイルで、パソコンやスマホで全国どこからでも受講できます。チャット形式での講師への質問やアンケートへの回答を通じて双方向での学びが可能です。見逃した場合でも、録画を公開しているので、いつでも何度でも繰り返し受講することができます。
専門知識の分野では、ビジログで学べる知識を実践し成功している経営者などをお招きし、独自のノウハウや実体験に基づいて語っていただく講座を開講しています。

(3)ウェブ型受講スタイル
1本の動画が約3分間と短く、休憩中や移動中などの「スキマ時間」に受講するのに適したスタイルです。1本が短い分、コンテンツ数を豊富に用意しています。時間や定員の制約がなく、いつでも受講できるので自由度が一番高いスタイルです。

以上のように、受講スタイルに合わせた多様な入口を用意し、学びを始めやすい環境を整えています。また、受講しただけで終わってしまわないよう、受講前と受講後の理解度診断の機能を設けており、講座内容の理解度把握に役立ちます。

        

*ビジログは事業を終了いたしました。

ビジログの受講者様からの声

ビジログが提供する講座を受けた皆さまからは、効果を実感する声が多く寄せられています。今回はその一部を以下に紹介します。

Voice1 株式会社セプター(法人会員)

代表取締役  望月鉄也さん

代表取締役 望月鉄也さん

セプターは大正10年創業の、ラグビーやサッカー用品の製造・販売を行う会社。これまでは20代と30代の社員を閑散期を利用して年に1度、決まった会社の研修に派遣していました。研修内容に不満があったわけではありませんが、中小企業にとって研修費用は負担に思っていました。

実際に社員を受講させるかどうかを決めるには、まず自分が体験してみようと思い、「キャリア・オーナーシップ」のワークショップを受講しました。
実際に受講してみて、社員一人一人が自分自身を見つめ直すカリキュラムだと実感しました。20代、30代の社員の人たちを中心に非常に役立つ内容だと分かりましたので、今後、順次社員を送り込もうと思っています。
ビジログは、今の時代に沿ってうまく作られていると思います。会社でも、自宅でも復習やさらなる学びができます。社員を送り込んだ場合に、こちらで受講履歴も管理できますし、一人一人の理解度や進捗が確認できるのもいいですね。そして、私たち中小企業にとって受講料が無料というのがとても助かります。

Voice2 緒方秀佳さん(個人会員)

緒方秀佳さん

緒方秀佳さん

緒方さんは大学を卒業後、建築会社に入社して2年間、営業職を務めました。その会社を辞めて現在の会社に入り、さまざまなイベントの企画から運営に携わって忙しい日々を送るうちに、自分がなぜキャリアを再スタートさせようと思ったのか、その初心を忘れかけていました。そんな時に会社に紹介され、ビジログのワークショップを受講しました。

「キャリア・オーナーシップ」のワークショップに参加することで、忙しい現実からしばし離れて、先生や参加者からも有益な助言を受けながら、いつの間にか忘れていた初心にも立ち返ることができました。チームワークで仕事ができ、1つの仕事に最初から最後まで携われて、しっかりと達成感のある仕事がしたいと思って、今の会社に入社したのです。
ワークショップの中で3年後に何をしたいかは正直見つからなかったのですが、次の一歩をどうすべきかは何となく見えてきたように思います。ワークショップでは、講師の方の的確な誘導もありますし、参加者の方の観察眼にも助けられました。自分では気づかないいろいろな一面を指摘してもらえる場面もありました。それは本当に貴重な体験でした。

中小企業の経営者へのメッセージ

経営支援課人材対策係 見世慎吾係長(左)、竹村稔係長

経営支援課人材対策係
見世慎吾係長(左)、竹村稔係長

従業員の「向上心が足りない」「いつもおとなしい」「頭が固い」、そんな言葉が口癖になっている経営者の方も多いのではないでしょうか。実は経営者の皆さまが、従業員一人一人の潜在能力に気がつかず、それを充分に伸ばしきれていないことが原因かもしれません。もしかすると今まで気づかなかった新たな才能や特性が隠れている可能性があります。

ビジログのサービスを利用できるのは、2019年2月末までの期間限定です。
ウェブを活用して学ぶ、というイメージがない中小企業の皆さまが多いと思いますが、学びの機会が増えることで、人手が少なくても生産性を上げられる可能性もあるのです。気軽に始められる「仕事に役立つ学び」をぜひ体験してみてください。




すべての特集を見る